最後はIBLJ+高知のロースター。初めて見る人はちょっと驚くのではないか。

外国人選手が31人中9人。しかも出身はスペイン、ドミニカ、アメリカ、ブラジル、フランス、ブルキナファソの6か国。野球新興国が大部分を占めている。

Kochi-Roster

ホルヘ・バルボアは元北京五輪スペイン代表。投手だが打撃もできる。ウィンターリーグを経て入団。

左腕投手のフアン・グルジョンはドミニカ出身。レンジャーズ傘下ドミニカ・ルーキーリーグからA-まで上がったが2013年に高知入団。先発投手の一角を占めている。

投手のレイモンド・ビラセニョールは、MLB傘下のAAAメキシカンリーグから海外トライアウトを経て入団。

投手の水野ジョナタン正一は、ブラジル移民の父と言われた水野龍の孫。ミズノは高知県出身だ。

投手のウィルフィレーセル・ゲレロはドミニカのカープアカデミー出身。育成枠で採用され、長崎、徳島に派遣されたのち、広島の育成枠で2年プレーし、26試合で4勝8敗ERA3.75を記録したが、11年に契約解除され高地に入団。昨年は3勝3敗ERA5.14だった。

内野手のフレデリク・アンヴィはフランスのプロリーグからBCリーグ群馬を経て2013年WBCフランス代表、フランスのプロリーグ在籍、ウィンターリーグを経て入団。

内野手のデイビー・バティスタは、ロイヤルズ傘下のドミニカ・ルーキーリーグからA+まで上がったが2012年に来日、西武のテストを受けたが落ちて昨年高知に入団した。

内野手のサンホ・ラシィナは、昨年夏、入団テストを受けて不合格になったが、今季はロースターに入った。まだ16歳の若さ。彼の双肩にブルキナファソ野球の未来がかかっている。

外野手のトニー・マクレンドンは、プロ経験はなくカリフォルニア州立大学から海外トライアウトを受けて入団。

また、このほか広島傘下のカープアカデミーからは、投手ダニロ・デヘスス・アラウホ、内野手のエルニス・ジェナロ・レジェスが加わっている。

外国人ばかり紹介してしまったが、率直に言って、こういう形で新興国のトップ選手が集まってくれば、日本人選手は競争に負けてしまう可能性があるだろう。

四国アイランドPlusは本気で国際的な選手育成を始めていると言う感を強くした。

四国アイランドリーグPlusの選手の特色としては、高学歴選手が多いこともあげられよう。

愛媛には都留文科大の橋本直樹、高知には琉球大の平良成、宮城教育大の浅野祥男、千葉雄太、北九州市大の田中章、徳島には島根大の福岡一成、大分大の松嶋亮太、福岡教育大の三ヶ島圭祐という国公立大出身者がいる(中退含む)。
また過去には高知大から京都大学大学院在学中だった福田岳洋も香川にいた(後に横浜DeNA、昨年退団)。


彼らはスポーツ枠ではなく大学に入ったが、野球への思い断ちがたく、四国に渡った。もちろんNPBでの活躍を目指してはいるだろうが、同時に指導者の道も考えているだろう。

四国アイランドリーグPlusは、ここ10年で、多様な人材の育成機関にもなっていたのだ。