今年は大型IPOがめじろ押しだ。大型株は初値で跳ねなくても、じっくり株価を上げる可能性がある。短期で大きな利益を狙うなら、SNSやバイオ関連の底値買いを仕掛けてみるのもいいだろう。話題のLINEの上場が実現すれば、関連銘柄も恩恵を受けるかもしれない。

 8年弱の投資歴の中で、118回もIPO銘柄に当選した“神”のような投資家がいる。いったい、どんな方法でIPO銘柄を当てているのだろうか?

 「初めてのIPO銘柄は2006年10月の野村不動産ホールディングスです。ところが当時は知識がなく、ネットなどに流れていた“公募割れ濃厚”というのをうのみにしてしまってキャンセル。儲け損ないました。次が10月のSRIスポーツ(現・ダンロップスポーツ)で、購入できたものの公募割れとなり6000円の損失に。利益が出たのは3回目のジェーピーエヌ債権回収(現・JPNホールディングス)からです。

 これまで同一銘柄の複数当選も含めれば118回当選しています。その経験からいえることは、IPO投資は年間を通せば、よほどのことがない限り、ほぼ確実に利益が得られザラバ取引よりも安全な投資法だと思います。

 当選確率を上げるためには、主幹事だけでなく、取り扱っているすべての証券会社で申し込むこと。顧客が少ない証券会社を選ぶこともポイントですが、証券会社には不思議と相性のようなものがあるんです。

 当たりやすい銘柄は東証1部や2部などに上場する大規模な銘柄がいいでしょう。その代わり初値はあまり期待できないことが多いですが......。

 今後期待している銘柄はLINE、gumi、モバイルファクトリー、リアルワールドなどのSNS関連およびIT関連企業。こういった銘柄の上場は過熱するのでおもしろ白いし、期待できますね。

西 和仁(KAZUHITO NISHI)

I P O と 株 主 優 待 情 報 を 扱 う「 I P O ゲ ッ タ ー の 投資日記!」の管理人。昨年11月のメディアドゥ は一撃84万7000円の儲けに!
「IPOゲッターの投資日記」http://ipoget.com/



国内企業だけじゃない!海外IPO銘柄は国内で買えるPOWLを狙う

 IPO株投資は国内企業に限らない。海外の主要株式市場に上場する外国企業を狙うのもおもしろい。

 情報の入手や購入手続きが比較的簡単なのは、POWL(※)という手法により日本国内の取引所には上場せずに公募・売り出しを行なう外国企業。最近の例では大和証券が昨年月に販売した中国準大手の中国光大銀行がある。「光大銀行は香港市場に上場する際、調達額の約1割、約250億円を日本の個人投資家に向けて販売しました」と大和証券の川上直樹さん。

 外国企業が東京証券取引所に上場するケースと、上場なき公募のPOWLとでは情報開示と為替相場の影響というに点に大きな違いがある。東証上場では発行会社は適時開示、内部統制報告書、親会社開示等を行なうが、POWLでは義務づけられていない。また「POWLでは国内投資家は国内にいて海外投資家と同じ値段で買える」メリットがある一方で「外国株なので現地通貨で売買するため為替リスクやカントリーリスクが生じます」(川上さん)。

 販売は原則として対面。大和証券の場合は、「お客さまが営業員から案内を受けたり、店内の掲示やサイトで売り出しを知るケースが多いと思います」。

 投資スタンスは中長期が適している。「全世界で販売するので公募売出金額が大きく、国内IPOのように初値が公募価格の数倍になることはあまりなく、ある程度の期間、保有していただいて値上がりを待つことが前提になります」と川上さんはいう。

 POWLの取り扱いはここ数年は1〜2件にとどまっているが、景気回復に伴って件数も増えるだろう。外国企業の株式だけに、海外経済の情勢には常に注意を払うなど、アンテナを張って売り出しを待とう。

川上直樹(NAOKI KAWAKAMI)
大和証券 エクイティ・キャピタル・ マーケット部副部長



この記事は「WEBネットマネー2014年5月号」に掲載されたものです。