Androidスマホ紛失の最終手段、初期化は30秒で完了!スマホを紛失した際の正しい対処の手順

写真拡大 (全7枚)

春は、歓迎会や送別会、GWの旅行など、誰しも行動的になる季節だ。外出や屋外での活動などが増えると、よくあるのが「スマートフォンを無くした!」「スマートフォンを置き忘れた!」というもの。先日も、知り合いが「スマートフォンをどこかに忘れたらしい!」と顔を真っ青にしていたのが印象に残っている。
幸い、その知り合いのスマートフォンはすぐに見つけることができた。その際に利用したのが、「Androidデバイスマネージャー」(無料)である。

ところで、スマートフォンを無くした時、最初に気にするべきことはなんだろうか。
もちろん個人情報の流出だ。

スマートフォンはいわば持ち歩く個人資産(の台帳、鍵)であり、そこから流出した個人情報により、紛失した人の社会的地位は地に落ちる。それを防ぐためには、最悪リモート操作で端末をロックする、または初期化するという操作まで行えるMDM(Mobile Device Management:モバイル機器管理)というものが必要となってくる。多くはビジネスユーザー向けに有料で提供されているものだが、このAndroidデバイスマネージャーは個人でも、それが利用できる、かつ無料なので使わない理由がない。
今回は。Androidスマートフォンの「Androidデバイスマネージャー」(無料)について紹介するが、iPhoneでも、同様のサービス「iPhoneを探す」(無料)が利用できる

Androidデバイスマネージャーは何ができるのか?
Androidデバイスマネージャーできることは以下である。
・端末のおおまかな位置情報を表示させる
・5分間、サイレントモードであっても最大音量で着信音を鳴らす
・端末をロックする
・端末を初期化する
である。


Androidデバイスマネージャーでは、1画面で端末のある場所や指示をワンタップで利用できる※地図はイメージです


Androidデバイスマネージャーを実際に利用しているユーザーは、実際に端末の位置情報表示や着信音を鳴らすというものはテストとして行った場合があるだろう。
では、初期化はどうだろう。そこまで実際に行っている人は、少ないのではないだろうか。

●必要な設定はひとつのみ
実はAndroidデバイスマネージャー経由でリモートロックやリモート初期化をするにはあらかじめ設定が必要となる。
それはとても簡単で、Androidスマートフォンに入っている「Google設定」内にある「Androidデバイスマネージャー」を選択し、さらに「リモートでのロックとデータ消去を許可する」にレ点チェックを付けるだけである。


受け手側のスマートフォン設定は非常に簡単だ


あとはスマートフォン/タブレット/パソコンなどのブラウザよりインターネット経由で「Androidデバイスマネージャー 」へアクセスするだけだ。

●実際に初期化すると“こうなる”
それではメインディッシュと行こう。実際にスマートフォンを初期化してみる。
なお、注意したいのはAndroidデバイスマネージャーで一連のリモート操作を行う場合、受け手の端末はWi-Fiかモバイルデータ通信によるインターネットができる環境が必須となる。もし受け手側がオフラインや圏外、電源が切れていた場合は、インターネット接続ができる環境になった際に指定した操作が実行される。

今回はWi-Fi接続された状態で、実際に実験してみた。

ややアナログな方法だが、iPhone 5のストップウオッチ機能を利用して、Web経由にて初期化を指示して、どれぐらいの時間で実際に初期化されるかを計測してみた。ちなみに、実行される時間については通信環境に依存するため、あくまでも参考程度にとどめておいてほしい。


左から、マネージャー操作をするスマートフォン、ストップウオッチとして利用するiPhone 5、実際に初期化するスマートフォン


操作については、Androidデバイスマネージャー上に表示されている「消去」をタップするだけ。そのあとにもう1画面、本当に初期化して良いか案内が表示されるため、それも許可する。


わずか7秒で初期化が開始された


実際に初期化の指示を出し、実に7秒で初期化が開始された。実は操作にやや手間取ってしまったこともあり、実際はそれよりももっと短い時間で初期化が開始されるだろう。


30秒ほどで初期化完了


結果としてはおおよそ30秒弱で初期化が完了し、スマートフォンが再起動された。
指示を出してから30秒で完了であれば、実用的だろう。


操作側では、リセット日時が表示される


●スマートフォンを紛失した際の正しい手順
実はAndroidデバイスマネージャーのリモート初期化は最後の手段となる。なぜならば、Googleなどのアカウント設定もリセットされてしまうため、以後の追跡が不可能となってしまうのだ。

つまり、スマートフォンを紛失した際の正しい手順は、こうだ。
・スマートフォンの紛失に気がつく
・最初に「ロック」をする
・地図を確認後、近くに足を運んで「着信音を鳴らす」
・そのうえで、見つからないと判断をした場合に「初期化」を実行

ただ1点、注意してほしいのが、決断までの時間だ。こうした遠隔操作を行うには、スマートフォンの電源が入っており、インターネット接続が必要になる。したがってスマートフォンの電源が切れる前に決断を下す必要がある。のんびり構えていては、危険回避はできないのだ。

ちなみに、紛失に気づいたら「警察に届ける」「電話番号をロックする」という方法も忘れずに。

忘れてからでは遅い! 年末年始のiPhone、Androidスマホの置き忘れ対策
夏のスマホ紛失で人間やめますか?人生破滅の危機から自分を守る対策
Androidデバイスマネージャー
iPhoneを探す


布施 繁樹