20歳スピースの偉大なる挑戦は2位タイに終わった(Photo by David CannonGetty Images)

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<マスターズ 最終日◇13日◇オーガスタ・ナショナルゴルフクラブ(7,435ヤード・パー72)>
 マスターズは初出場者が優勝するのが難しい舞台と言われている。毎年オーガスタナショナルGCという同じコースで開催される唯一のメジャーだけに、コースを知り尽くした選手はそれだけでアドバンテージを得ることになるからだ。
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 今大会もフレッド・カプルスら、過去何度もマスターズを経験している50代の選手が6人も決勝ラウンドに進出。1970年大会のファジー・ゼラー(米国)以来、ここ35年もの間、初出場初優勝の選手が出てこなかったという事実もベテラン有利説を裏付けている。
 その初出場初優勝という35年間閉ざされた重い扉を動かしにかかったのは、大会初出場の20歳ジョーダン・スピース(米国)。しかも、その扉にはタイガー・ウッズ(米国)の持つ21歳という史上最年少記録更新というカギもかかっていた。しかし、首位タイからスタートしたスピースは最終日“72”でスコアを伸ばせず、初めてのマスターズは2位タイに終わった。
 「小さいころからオーガスタで優勝することを夢見ていた。今日は信じられない経験だった」。その扉はわずかに、だが確実に動いた。
 序盤ゲームをリードしたのはスピース。2番パー5で約5メートルを決めて早々に単独首位に立つと、難関の4番パー3ではグリーン手前のバンカーからチップインバーディ。5番でボギーを喫するも直後の6番パー3では先に打ったワトソンの内側80センチにつけるスーパーショットでバーディとすると、続く7番もバーディを奪って2ストロークのリードを奪った。
 しかし、2012年チャンピオンは冷静だった。代わりにリードしたはずの20歳は浮足立つ。ショット前にしきりに手の汗を拭く姿が目立つようになり、8番では3パットでボギーを叩くと、9番もボギー。10番ではミスショットが続き思わずクラブを地面に叩きつけた。12番ではティショットをクリークに落としボギー。2枚目のグリーンジャケットを目指し力強い歩みを続けたワトソンの前に20歳の夢は散った。
 「忍耐強くプレーできていた。ただバッバが信じられないゴルフをしていたんだから脱帽だよ」。だが、潔いコメントとは裏腹に勝負をかけたバックナインでは思うようにコントロールできないショットに苛立ちを隠せなかった。ミスショットに声を上げ、クラブを叩きつける。「GO!ジョーディ!」と声をあげるパトロン達の前で20歳はもがき苦しんだ。
 どんなに安定したプレーを見せていてもこの日のスピースのようにバックナインで崩れていく。だからオーガスタには魔女が棲むとも言われている。それは若さか、はたまたマスターズでの経験のなさか。ただ一つ言えることは、ウッズの21歳での最年少優勝も、ゼラーの初出場初優勝もあまりにも偉大な記録だったということだ。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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