本日、全国書店員の投票で選ぶ「本屋大賞2014」の発表会が東京・明治記念館で行われ、和田竜氏の小説『村上海賊の娘』(新潮社)が大賞に輝いた。
 
 今回の受賞に際し、和田氏は「この度は本屋大賞をいただきありがとうございました。資料読みから、シナリオ作成、執筆と4年間、苦労しながらやり続けてきました。この苦労が実ったというか......過大なご褒美をいただいたと思っています」とコメント。

 同作は、1576年(天正4年)に毛利氏と織田氏との間に起こった「第一次木津川合戦」を舞台にした本格時代小説。累計200万部を越え、映画化もされたデビュー作『のぼうの城』から6年。4年の歳月を捧げたという和田氏渾身の同作で、見事に「本屋大賞」を受賞した。
 
 同物語の主人公は、毛利側についた村上水軍(海賊)の武将・村上武吉の娘・景(きょう)。周囲から「醜い」、「気性が荒い」と言われ、嫁の貰い手もなく、海賊働きにあけくれていた男まさりの20歳。そんな豪快な彼女が大阪本願寺と織田信長との戦いに巻き込まれていく様子がリアルに描かれている。
 
 構想に1年を要し、東日本大震災の直後、2011年4月から週刊新潮で連載されていた同作。昨年の10月に単行本化され、発売から5か月で累計発行部数は上巻が39万7000部、下巻が35万8000部となっている。今回の受賞で、さらに部数が伸びることは間違いない。
 
 和田氏は1969年、大阪生まれ。早稲田大学を卒業後、番組制作会社などに勤務し、2003年12月、繊維業界紙で記者を務めるかたわら執筆したオリジナル脚本『忍ぶの城』で第29回城戸賞を受賞。同作を小説化した『のぼうの城』で作家デビューを果たし、大ベストセラー作家に。小説4作目となる本作では、第35回吉川英治文学新人賞も受賞するなど、新時代の歴史小説家としてさらなる活躍が期待されている。

 本屋大賞は、年に1回全国の書店員が「一番売りたい本」を投票で選ぶもので、歴代の受賞作は『博士の愛した数式』(小川洋子氏、第1回)、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(リリー・フランキー氏、第3回)、『ゴールデンスランバー』(伊坂幸太郎氏、第5回)、『告白』(湊かなえ氏、第6回)、『謎解きはディナーのあとで』(東川篤哉氏、第8回)など、その年の注目作ばかり。
 
 第11回目となる今回は、「2012年12月1日〜2013年11月30日の間に刊行された日本の小説」が対象で、昨年11月1日より本年1月5日の間に行われた一次投票には、過去最高となる全国479書店605人が参加し、上位10作品がノミネートされていた。大賞を選ぶ二次投票には330書店より、386人もの投票があった。

ノミネート10作品の順位は以下の通り。

■ 第11回本屋大賞順位
1位 『村上海賊の娘』 和田竜/新潮社
2位 『昨夜のカレー、明日のパン』 木皿泉/河出書房新社
3位 『島はぼくらと』 辻村深月/講談社
4位 『さようなら、オレンジ』 岩城けい/筑摩書房
5位 『とっぴんぱらりの風太郎』万城目学/文藝春秋
6位 『教場』 長岡弘樹/小学館
7位 『ランチのアッコちゃん』 柚木麻子/双葉社
8位 『想像ラジオ』 いとうせいこう/河出書房新社
9位 『聖なる怠け者の冒険 』森見登美彦/朝日新聞出版
10位 『去年の冬、きみと別れ』中村文則/幻冬舎



『村上海賊の娘 上巻』
 著者:和田 竜
 出版社:新潮社
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