30年以上の経験を持つ為替のスペシャリストで、バーニャマーケットフォーカスト代表の水上紀行氏は、FX(外国為替証拠金取引)で個人投資家に大きなチャンスの時代が訪れていると指摘する。そのポイントとは何か、水上氏が解説する。

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「2010年代は為替トレーダー主役の時代」が現実になってきています。その理由として、長期の円安トレンドがあります。

 円安については、1995年からの17年間にも及ぶレンジ相場が2012年末で終了し、2013年よりトレンド相場に転換したばかりです。 しかも、この17年間のレンジ相場の前のトレンド相場は、1985年のプラザ合意以降の10年間で240円から80円まで160円もの超円高となる大相場になっています。つまり、ドルの価値が3分の1になり、円の価値が3倍になったというとんでもない相場でした。

 今回始まったばかりの長期の上昇トレンドも、かなりのスケールの円安相場になるものと思います。

 個人的には、これから4〜5年で、160円近辺まで円安は進むのではないかと見ています。プラザ合意以降の大円高時代は、為替取引が個人にはまだ解禁されておらず、銀行ディーラーやブローカー(仲介業者)がこの大相場の恩恵を大きく受けました。

 しかし、今回は個人投資家のほうがチャンスはあります。銀行ディーラーは内外の規制からリスクをほとんど取れなくなっており、またブローカーは電子化により大幅に人員が減ったことにより、大きな恩恵は受けづらいのです。1998年の外為自由化以降、年を追って取引を活発化させている個人投資家層が、この大円安相場の恩恵を大きく受けることになるものと見ています。

 今、世界でリスクを負ってポジションを張っているのは、ファンドと個人投資家ぐらいのもの、と言っても決して過言ではありません。

 しかも、円は日本人にとってはホームカレンシー(自国通貨)ですから、海外勢よりもなじみ深い通貨であり、これからの円安の大相場で大きく儲けるチャンスは、日本の個人投資家層にはあると見ています。

 そして、日本人は世界のFX取引の4割を占めています。現在、世界的に個人のマーケット参加者が増加しており、アフリカや中央アジアや南米なども含めて、世界各地からFXマーケットに参入している中で、日本人は半分にせまる勢いなのです。

※マネーポスト2014年春号