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 今年は銀行再編が進むことになりそうだ。

 畑中龍太郎金融庁長官は昨年来、「金融機関の将来にわたる収益構造の分析」という検査局の資料をもとに、地銀業界、第二地銀業界などの経営トップとの会合で、地域金融機関に経営統合を迫る発言を続けている。

 検査局の資料は、縦軸に地域金融機関の立地する各地域の人口動態から推計した将来のその地域の市場規模、横軸に中小企業向けの総資金利ザヤを置き、将来の収益構造をプロットしたもの。

 このデータをもとに畑中長官は「地域銀行全体のビジネスモデルあるいは個別行のビジネスモデルがあるのか、あるいはビジネスストラクチャーが何なのか」を地域銀行の経営トップに問いかけ、「大変多くの銀行で、すでに黄色信号がともっていることがはっきり見て取れる。ビジネスモデルや資本政策、業務提携、経営統合を経営課題として考えてほしい」と強い口調で述べている。

 ある地銀首脳は、金融庁の幹部との面談で、「経営基盤が同じ地域の金融機関同士が、優良な取引先をめぐって金利競争を行ない、争奪戦を繰り広げているが、これが地域金融機関の仕事なのか。地域金融機関の仕事とは、その地域が発展するように貢献をしていくことであり、少子高齢化の中で地域に貢献するためには、どのような経営政策が必要かを地域金融機関として考えていくべきだ」との話があったという。

確かに同一地域に複数の金融機関がある中で、地域経済が発展せず、むしろ縮小傾向にある中では、"オーバーバンキング"の状態といえるだろう。こうした点を憂慮して、金融庁は地銀など地域金融機関に対して再編を迫っているのだ。

 別の地銀首脳は、「経営統合、再編を金融庁が強制することはできない。あくまでも経営統合や提携は個別銀行の問題であり、その決定権は個別銀行にある。しかし、金融庁の考え方、意見というものを軽んじることもできない。真剣に考えざるをえないだろう。」という。

 明らかに金融庁は地域金融機関の経営統合、再編を推し進めようとしており、これは今年の重要なテーマとなるだろう。
 
 また、地銀の再編が今後の株式市場で材料としてたびたび浮上してくる可能性もあるだろう。それだけに、十分に注意をしておく必要がありそうだ。

この記事は「WEBネットマネー2014年5月号」に掲載されたものです。