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 どんな組織でも、システムの性能が業務効率を大きく左右するものだ。昨年ごろから官庁や大手企業のシステム更新が本
格化し、2015年は空前の大型投資ラッシュが到来することになる。ところが、困ったことに技術者の絶対数が足りないのだ。

 大型投資ラッシュによるエンジニア不足はシステム業界では早くから関心を集め、「2015年問題」とも呼ばれているほどだ。

 エンジニアを最も多く必要とするプロジェクトが政府のマイナンバー制度。国民1人に1つの固有番号を割り振り、社会保障や、納税などの一元管理を可能にする。各地方自治体では、年金や健康保険、住民票などの各種データを管理するシステムがそれぞれ独立して動いていることが多く、マイナンバー制度導入にあたって各システムを一つ一つ改修していく必要がある。

 実際のシステム改修作業は今夏ごろから本格化するとみられ、エンジニア不足が露見してくるのも時間の問題だろう。

 そこに日本郵政グループがこのほど、システム刷新などに3年で1兆3000億円を費やす大規模な設備投資計画を決定した。メガバンクでもシステムの全面更新の準備が進んでいるほか、地方銀行やメーカーでも収益の回復を反映して大型システム投資が予定されている。しかし、システム業界は究極の労働集約産業。スキルの高い人手がなければ仕事にならない。

 各官庁や企業は自分たちの計画を優先させようとするが、一説には不足する技術者は10万人ともいわれる。どうしても計画通りにシステムを完成させたければ、限られた人材を奪い合うしかない。結果として、人材を供給する技術者派遣会社の言い値で契約を結ぶ官庁や企業が続出しそうだ。派遣会社は契約人数も単価も上昇し、空前の仕事量が予想される。(伊地知慶介)

この記事は「WEBネットマネー2014年5月号」に掲載されたものです。