ゲームメーカーの共存共栄時代が過ぎ、激しい生き残り競争を展開している。独自の開発力で収益向上を目指すスクエニ、転換期にある任天堂、経営統合を選んだセガサミー。3社の勝敗はゲーム業界の方向を示す。

スクウェア・エニックス(東1・96843月末決算)
株価:2400円/100株
いくらで買える:24万円
PER:58.9倍
PBR:2.27倍
配当利回り:1.25%
過去最高値:1万1900円
過去最安値:943円

『ドラゴンクエスト』『ファイナル・ファンタジー』などのロングヒット作を軸に、新タイトルを着実に生み出している。新作の『ドラゴンクエストモンスターズスーパーライト』は、予告の段階からの人気ぶりが株式市場でも話題になったほどだ。海外ではオンラインゲームに力を入れ、日本ではスマホ向けに経営資源を集中するという2方面作戦。アナリストの評価も高く、昭和から続く古参のゲーム業界での勝ち組といえそうだ。

目標株価:3500円

任天堂(東1・79743月末決算)
株価:1万2400円/100株
いくらで買える:124万円
PER:―PBR:1.42倍
配当利回り:0.80%
過去最高値:7万3200円
過去最安値:243円

スマートフォンが登場した時点で抜本的な対策を打つ必要が各方面から指摘されたが、腰が重かった......。「ゲームにしか使えない」専用機と“マリオ”などのオールドキャラクターに頼ってスマホと戦うというのは無理があり、ビジネスモデルの全面的な転換が求められる。利益剰余金が1兆4000億円もあることと知名度の高さが最大の利点だろう。経営体力のあるうちに他社買収などでこれまでの“遅れ”得たノウハウから、カジノ関連株としても注目を取り戻してほしい。

目標株価:1万4000円

セガサミーHD(東1・64603月末決算)
株価:2401円/100株
いくらで買える:24万100円
PER:21.3倍
PBR:1.87倍
配当利回り:1.66%
過去最高値:8630円
過去最安値:576円

ゲーム機器のセガとパチスロ機器のサミーの統合が、アナリストらの辛口予想を裏切る形で大成功。DMM.comを通じたカードバトルゲーム配信も好評。ゲームソフト全般の販売拡大を掲げ、2015年3月期の売上高5000億円突破が濃厚になってきた。期間投資家による、保有株が多く丁寧なIR(投資家向け広報)活動でも定評がある企業だ。パチスロ台開発とゲームセンター運営で得たノウハウから、カジノ関連株としても注目されている。

目標株価:3000円

判定:有力タイトルに安住せず、スマホ対応など環境適応力に優れるスクエニの勝ち!




この記事は「WEBネットマネー2014年5月号」に掲載されたものです。