「アベノミクスに乗って景気回復が順調に続いていくと考える投資家にとっては、今年のJ-REIT(不動産投資信託、以下、Jリート)市場は引き続き、絶好の仕入れ場となるだろう」との見立てを披露するのはJリートに詳しいアイビー総研の関大介氏だ。関氏が消費増税後のJリートの先行きについて解説する。

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 東証REIT指数は3月中旬現在、1500ポイント前後、平均分配金利回りは3%後半で推移している。実は2005年ごろに、同じ様な水準を経験している点に注目したい。Jリートはその後、2007年にかけて大幅に価格が上昇していく状況が続いた。

 この時の背景には、いわゆる「小泉改革」がある。オフィスビルの市況が極めてよくなる中で分配金も上がっていき、投資家の期待も膨らんでいったわけだが、その本格的な上げ相場の前段階が2005年だったのである。

 現在のJリート市場が置かれている環境と2005年の状況は、かなり似ていると感じる。2007年に向けて上昇が続いたように、アベノミクスを追い風にこれから上がる可能性は十分あるといえる。「高値圏にあるから、買うのをあきらめる」という相場では、まだない。

 ただし、アベノミクスと小泉改革では決定的に違う点がある。消費税増税の動きだ。「消費税を上げない」と言い続けた小泉改革に対し、アベノミクスは消費税増税の実施を絡めながら景気回復を進めなければならない。

 消費税は今年4月に5%から8%、2015年10月には10%へ引き上げる予定になっており、景気が腰折れするリスクも考える必要がある。しかし、そのようなリスクはあるものの、消費税増税をこなしながら景気が拡大し続けるシナリオに期待するのであれば、今年のJリート市場は仕込みのチャンスといえる。

※マネーポスト2014年春号