米女子ツアーの今季メジャー第1戦、クラフト・ナビスコ選手権が現地4月3日(〜6日まで)に開幕する。会場は、カリフォルニア州ランチョミラージュのミッションヒルズCC。西海岸きっての高級リゾート地で行なわれる春の祭典は、メジャーの中でももっとも華やかな大会でもある。

 日本勢は今年、6選手が参加。米ツアーを主戦場とする宮里藍、宮里美香、有村智恵、上原彩子、野村敏京の5人と、日本から遠征してきた横峯さくらだ。

 まず注目は、4年ぶり5度目の出場となる横峯。海外志向はなくとも、かつてはメジャー大会だけは積極的に参戦してきたが、ここ数年は参加資格を得ても欠場。完全に日本の国内ツアーに重点を置いてきた。それが今年、再び海外メジャー参戦へ、前向きな姿勢を見せるようになった。

 横峯は、このオフ中にいろいろと考えて「(海外メジャー挑戦を)決めた」という。

「何年か前までは(海外では)まったく歯が立たなかったけれども、今の自分ならば、どれくらいできるのかな、と思って。それでまた、挑戦してみたくなりました」

 そのための準備も進めてきた。本番前には入念に練習ラウンドをこなし、コース攻略を練っていた。

「(以前に比べて)特にショートゲームは(自分も)成長していると思う。グリーン周りのアプローチだったり、バンカーからのショットだったり。(結果を出すには)それを生かして、いかにパーを拾えるかが重要。

 目標? とりあえず、予選通過が大事なんですけど、アメリカ本土のツアーでの最高成績がベスト10だったと思うので(2010年全米女子オープン=10位タイ)、9位以上を目指したい。過去の記録を更新できればいいかな、と思っています」

 今季の日本ツアーでは、初戦が21位タイ、2戦目が14位タイ、そして3戦目のTポイントレディス(3月21日〜23日/佐賀県)で5位タイと、着実に順位を上げてきて、調子も上向きにあるという。周囲に惑わされることなく、淡々とプレイできる横峯。心と体、ショットとパットなど、あらゆることが噛み合えば、上位争いに加わっても不思議はない。

 横峯と同い年で、クラフト・ナビスコ選手権10回目の出場となる宮里藍も、メジャー大会を前にして士気は高まっている。ただし、この大会に関しては自己最高位が15位タイと、決して相性がいいとは言えない。

 ゆえに、宮里自身「(10回目の出場で)コースのことはさすがに熟知しています。好きなコースでもあります。でも、あまり結果は残せていないですね」と言って、苦笑いを浮かべる。

 加えて、今季は得意のパッティングが苦戦。ここまで思うような成績を残せていないのが現状だ。

 それでも、もっとも悪かった頃に比べれば、状態はよくなっているという。悲願のメジャー制覇へ、試合が始まる前から勝負を捨てるつもりはない。

「パッティングは、今も修正に取り組んでいます。状態としては、100%ではないですけど、ひとつひとつ細かいことをやってきて、この試合を迎えている。だから、(カップを)大きく外れることはないと思っています。

 コース攻略のカギは、ティーショット。例年、グリーン上で苦戦しているけれども、まずは(ティーショットで)どれだけフェアウェーをとらえられるかが大事になってくる。それによって、(グリーン上の)狙いどころが変わってきますから」

 ショットに関しては、高いレベルで好調をキープしている宮里藍。パットの出来次第では上位進出も見えてくる。

 横峯、宮里藍とともに注目を集めているのは、有村智恵。宮里同様、今季はパッティングに苦しんでいるが、このメジャー大会では、過去に9位(2010年)、7位タイ(2011年)と、2度のトップ10入りを果たしている。有村自身、練習ラウンドでは満面の笑みを見せ、得意なコースでの躍進が期待される。

「1年ぶりにこのコースに来て、やっぱりすごく好きなコースだと思った。グリーンのイメージも出しやすいし、タッチもすぐに合っていた」

 だが、「今は、メジャーだからと意識を高く持って、戦える状態ではない」と有村は言う。まだまだ本調子には程遠い状態にあるようだ。

 そうした状況にあって、練習日には宮里藍のメンタルコーチを務める『ビジョン54』の、ピア・ニールソンとリオ・マリオットのふたりにコーチングをお願いしたほど。彼女たちとじっくり話をしながら9ホールをプレイしたあと、有村はこう語った。

「いかにシンプルにプレイするか、そんなことを話しました。それで、だいぶ楽になった部分はあります。とにかく今は、試合を重ねていくしかないと思っています」

 瞬時に結果が出ることはないかもしれないが、相性のいいコースで復調のきっかけだけでもつかみたいところだ。

 その他、宮里美香、上原彩子、野村敏京も、精力的に練習ラウンドを消化。待望のメジャー制覇へ、実力者がそろった日本勢の奮闘を期待したい。

武川玲子●文 text by Takekawa Reiko