北海道でヒグマお目覚め。被害への備え

写真拡大

雪解けが進み、ヒグマの目撃情報が増える

この時期、北海道では雪解けが進み、ヒグマが冬ごもりから動き出すため、目撃情報が増えています。昨年の秋には、札幌の住宅街にもクマが出没し、全国版のニュースに取り上げられたことは記憶に新しいところです。

このため「北海道はクマの被害が多い」と思われがちですが、実は、被害件数でいえば、本州・四国に生育するツキノワグマによる件数の方が多いのです。ただし、ヒグマの方が大きく、力も強いため、ひとたび襲われると、甚大な被害をもたらす傾向にあります。これからの時期は、山菜取りや登山等でクマなどの野生動物が生育するテリトリーに足を踏み入れる機会が増えますので、その際は、十分に注意し、装備を忘れないようにしてください。

クマとの遭遇は絶対に避けたいところではありますが、万が一、被害に遭ってしまった場合、保険でどのような保障(補償)を受けられるでしょう。


ヒグマによるケガ・死亡は保障を受けられる?

一般的に、保険に関して支払い対象外となるのは以下のようなケースです。

■死亡に関する保険
・加入後一定期間の自殺
・告知義務違反 等

■入院に関する保険
・加入前から治療を受けている疾病
・治療目的ではない(人間ドッグ等)
・入院日数が満たない場合
・支払限度日数」を超えた場合 等

よって、ヒグマをはじめとした野生動物被害については、支払い対象になると考えられます。また、災害に関する保険に入っている場合は、上乗せで給付される可能性が高いでしょう。

そして、入院に関する保険に加入していると、一般的には対象の手術を行うと保険金が給付されます。術式により対象か否かが判断され、例えば、傷が浅く傷を縫合するといった処置で済んだ場合などでは、給付対象にはなりません。治療・手術内容によるため、確認が必要です。


もしも自動車・家が壊されたら?

保険約款上、動物は、「物」として扱います。野生動物と衝突して自動車を破損した場合は、「物との衝突」として、補償の対象となります。ただし、「一般条件」の車両補償で、単独事故補償を含む内容でなければ、補償されません。野生動物との事故でドライバーや同乗者がケガをしてしまった場合も、相手のいない単独事故となるので、人身傷害保険・搭乗者保険等・対人賠償保険で補償されることになります。また、野生動物が自動車に襲いかかってきた場合は、「物体の飛来」「いたずら」として、車両補償の対象になる可能性があります。

そして、野生動物がぶつかって家を破損した場合、「飛来物」としてみなされる可能性があります。火災保険等で「建物外部からの物体の飛来・衝突」という補償を付けていると、給付対象になるでしょう。鳥等がぶつかった場合も、一般的には飛来物として補償されます。また、ひっかき傷等に関しては「破損・汚損」に関する補償で対応してもらえる可能性があります。

いずれにしても、保険の補償は多岐にわたり、各保険会社により対応がかなり異なるため、加入している保険会社に確認した方が確実です。


今後、農作物の被害に関する保険も登場?

現在、農作物被害に対する民間の保険はありませんが、農業災害補償制度という、国の農業災害対策として実施している公的な保険制度があります。農業者が出し合った共済掛金を原資として、被害に遭った農業者に、被害程度に応じて共済金が支払われます。風水害、干害、冷害の他、鳥獣害も対象となります。

しかし、先日、民間の保険会社が農業リスクに関する保障やサービスの開発に取り組むことが発表されました。現状ではどのような保険になるか不明ですが、被害予防策として保険加入が有効になる日が来るかもしれません。


写真・図を含む元記事はこちら>>


■JIJICOとは?
専門家サイト『マイベストプロ』が開設する専門家による時事ネタコラムサイトです。