消費税の増税、迫り来るインフレ。大手企業にはベースアップがあっても、その恩恵は中小企業までは届かず、負担増の波が家計を直撃しています。生活費を下げる手段としていま関心を集めているのが、ほぼ誰もが負担している「通信費」。引き金になったのはスマホで広がった無料通話サービスです。

 これまで、スマホの料金で注目されていたのは「パケット料金」でした。しかし、定額制サービスが普及し、人々の関心は「通話料金」に移行。SkypeやLINEなどの無料通話サービスが広がりました。ところが、これらのサービスは、同じサービスの利用者同士でしか無料通話ができないのが難点でした。

 そこへ登場したのが、携帯電話や固定電話が相手でも無料通話ができる、いわば「第2の無料通話」サービスです。3月からサービスが始まった「LINE電話」は、料金は発生するものの、携帯電話や固定電話に電話をかけることができます。また発信時に従来使用している電話番号を利用できる「楽天でんわ」や、050から始まる電話番号を付与されるNTTコミュニケーションズの「050 plus」「SMARTalk」なども登場。一体、どれがおトクなの? まずは、対携帯電話、対固定電話向けの通話料金を検証してみましょう。

 通話料の点で無料通話サービスと比較されるのが、発信先が同じキャリアであれば通話料が無料になる「ウィルコム」や「イーモバイル」です。しかし一定時間を超えると超過通話料がかかるため、通話時間が対携帯電話で16分〜17分、対固定電話で10分〜11分を超えるようなら、「LINE電話」や「050plus」を使った方がおトクになります。ソフトバンクが4月から始める音声定額サービス「新定額サービス」も注目されていますが、20分も話せば同社のホワイトプランで通話するよりも高くなってしまいます。長時間の通話が多い方には、「LINE電話」や「050plus」が有利といえそうです。

 各サービスの特徴も見てみましょう。「楽天でんわ」は、通常使っている電話番号をそのまま利用できるのがメリット。通話料金は「LINE電話」「050plus」より高めですが、ドコモなどのユーザーに対して発信者の番号が表示されない「LINE電話」や、新番号を相手に知らせなければならない「050系」と比べ、お友達や取引先を混乱させるリスクは低そうです。一方、「050」から始まる別番号を付与される「050plus」と「SMARTalk」は、ビジネス向けとプライベート向けなど、2つの番号を持つことができます。「050plus」は300円の月額基本料がかかりますが、留守電機能もついているため、ビジネス用に向いています。

 またSkypeが提供する「SkypeOut」は、利用権購入費や通話料金は発生するものの、海外の携帯電話や固定電話向けに格安で通話が可能です。「050plus」を利用している生活経済ジャーナリストの山口京子さんは、仕事で固定電話向けの電話が多く、コストが抑えられることと、留守電機能がついている点を評価しています。

「主婦の方や中高生で既にLINEを使い慣れている方には『LINE電話』、いまの電話番号をそのまま利用したい方は『楽天でんわ』など、それぞれにメリットがあります。この機会に、ご自身にあったサービスを選んでみては」(山口さん)

 サービスの特性をよく理解し、賢くコストダウンを図りたいものです。