NHK朝の連続テレビ小説『ごちそうさん』が最終回を向かえました。ドラマを見た後の空腹感がもう味わえないのかと思うと、少し寂しさが残ります。このドラマは、主人公の"め以子"が家族に美味しいご飯を食べてもらうため、四苦八苦しながらも料理を学ぶことで成長する姿を描いています。彼女は食料危機の中でも家族のことを考えて工夫した料理を作り、ドラマ終盤になってはじめた蔵座敷でもその腕をふるいます。一家を料理から支える母としての"め以子"の強かさに、元気づけられたという人もいるのではないでしょうか。

 女優の中村メイコさんもまた、著書『メイコの食卓 おいしいお酒を、死ぬ日まで。』の中で、お子さん達へのお弁当づくりについて紹介しています。ある時は8種類の具が入った細巻き団地寿司、またある時はハート型のお弁当を作り、子ども達を楽しませていました。お茶漬けをお弁当にした時には、なんと漬け物を細かく刻み小皿に入れ、番茶の葉と海苔を茶筒に入れて持たせたのです。さらに、お茶碗にお箸があたる音を演出するために象牙の箸を用意し「でも、それだけで終わらないところが、中村メイコさん、粋な柄の美しい風呂敷に包みました」と、細部にまで、子ども達を楽しませようとするこだわりがうかがえます。

 お弁当だけではありません。数多くの芸能人に憩いの場を提供していました。自宅の一部を改装して絨毯を敷いた「絨毯バー」には、夜中12時を過ぎて行く先をなくした芸能人やお忍びデートをする芸能人が来店していたそうです。彼女の家では、みんなが酔っぱらいでみんながくつろいでいました。「外に出ているときはいつもどこかで鎧を着ています。『メイコさんちの絨毯バー』が唯一、鎧の脱げる場所だったのかもしれません。そういう場所がないと、ちょっとつらい職業ではあります」と、落ち着く間のない芸能人の生活。「絨毯バー」は当時の芸能界にとってのオアシスだったのかもしれません。

 料理の味だけでなく、見た目やその場の雰囲気まで演出する中村さん。彼女のこだわりや友人に慕われる理由がわかる一冊です。ドラマ『ごちそうさん』が終わってしまい少し寂しい人には、現実のメイコさんに触れてみてはいかがでしょうか。



『メイコの食卓おいしいお酒を、死ぬ日まで。 (ノンフィクション単行本)』
 著者:中村 メイコ
 出版社:KADOKAWA/角川書店
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