年間100万円までの投資の売買益や配当が5年間非課税となるNISA(少額投資非課税制度)。すでに専用口座開設数は500万を超える人気ぶりとなっているが、NISAを使って株式投資をする際、気をつけなければならない点は何か。フィスコ取締役・中村孝也氏が解説する。

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 NISAの100万円枠内で勝負をする時のポートフォリオには、何銘柄ぐらいを組み入れたらいいのか。一度枠を使い切ると新たな買いができないので、1銘柄に100万円を全部つぎ込む“一点勝負”はリスクが高く、一般の投資家にはお勧めできない。とはいえ、運用銘柄数が多過ぎると、ケアが困難になる。

 そこで、お勧めしたいのが、3〜5銘柄でポートフォリオを組むことだ。これなら、1銘柄が値下がりしても他の銘柄でその損失を補える、あるいは損失を上回って利益を出せるケースが十分に考えられる。

 具体的にどんな銘柄を狙うべきかだが、今後の株価上昇を第一義に狙うなら、業績や業態(ビジネスモデル)の変化が顕著な銘柄が注目となる。

 まず、もともと市場の評価が高く業績もよかった企業が、一時的に業績不振に陥っていたけれど、その負の要因が払拭されて業績好転が確認された際に、その企業の株価は大化けする可能性が高い。たとえば、円高で苦しめられていた輸出企業が、円安で一気に業績が回復するというイメージだ。

 こうした業績好転銘柄を狙うなら、特に通期決算発表直後が好機となりそうだ。このタイミングであれば、前期の実績が固まり、今期の会社業績予想が発表されるので、一般投資家も業績好転を見極めやすい。

 中でも、赤字だった業績の黒字転換が見えている銘柄は、その後に爆騰する可能性が高いので見逃せない。それを見極める材料は、直前の四半期決算で赤字が減ってきている、会社予想に対する進捗率が高い、あるいは黒字転換している、などだ。

 これまでの経験則からいうと、業績が赤字から黒字転換する銘柄は、一気に物色されて、数か月で株価が底値から3〜4倍になるのは当たり前。1年で10倍になった銘柄も少なくない。

 同様に、ビジネスモデルが大きく変化している銘柄は、経験則からいって、株価急騰の可能性が高い。既存のビジネスに業容変化の効果が組み合わさって、それまでと次元の違う業績拡大が予想されるからだ。

※マネーポスト2014年春号