仙台在住の5人組音楽グループ「パンダライオン」のボーカルKIMさん。彼はゆづこと羽生結弦選手(19)がファンだったグループ『Hi-Fi CAMP』の元メンバーだ。ゆづが「彼らのファンで震災後も心の支えにした」と語るのを聞いて、’12年12月の彼の誕生日にKIMさんがCDと感謝の色紙を贈ったのが出会いだった。

「届くかどうかもわからなかったけれど、結弦君に応援の曲を作りたいと思いました」と今年1月に『夢に届くキセキ』が誕生。「どうにか彼に届けたくて、知り合いを頼りにCDを届けてもらいました。そしたら結弦君が『もしよかったらLINEでやりとりしませんか?』と言ってくれたんです。1月29日五輪直前でしたね」

LINEのやりとりで交流は加速。ゆづからは『どうしてピッタリの曲が書けるのですか?泣いちゃいました』と丁寧に感想も綴られていた。

「曲の最初と最後にスケートの滑る音を効果音で入れていますが、それも、『もちろん、わかっています』と」

KIMさんは、同郷の仲間たちと「羽生結弦応援プロジェクト」を立ち上げ、仙台に縁のある144人が登場する応援動画をネット配信し、たちまち7万アクセスを超える話題となった。

「個人戦中も、『みんなで見てたよ。返事はいらない』と送っても、『ありがとうございます。おやすみなさい』と返信がくる。『夜型なので遅くまで起きているので平気です』と、こちらを気遣ってくれるんです」

金メダル獲得後には、「応援プロジェクトのステキな曲をありがとう。こんな素晴らしいことをしてもらい、金メダルをとらないとマズイなと思ってました」と感謝の言葉が届いた。

「彼は、公の場ではしっかりとした受け答えをし、演技中は男らしくて、演技には感情を揺さぶられる。勇ましい少年ですが、LINEのやりとりではかわいらしい顔文字が、『え〜ん』と泣いていたり(笑)。『本番前に曲聞いてました。直前は違う曲ですけどね』って、違うんかい?(笑)とツッコみたくなるちゃめっ気もあって。しっかりしたコが甘えてくれると、男でも『かわいい』と思いますよ」

仙台の結んだキズナはこれからも続いていく。