日本のゴルフツアーの問題点。女子ツアーは夏場でも毎週開催されるほどの過密スケジュールで米国女子ツアーと比較しても遜色ないレベルの賞金規模を誇っている。韓国や台湾からの参戦者も多い。が、男子ツアーの状況は惨憺たるものである。

 それはやはり男子ツアーが顧客サービスに力を入れていないことが一つの大きな原因だ。石川遼のようなスターが生まれるとどうしても彼だけにフォーカスが当たってしまうという現象は男子に限ったものではなく、女子も同様だ。しかし、女子ツアーは繁盛している。
 ツアーが3日で賞金総額がそれほど大きくないのでスポンサードしやすいというのは一つのポイント。クラブ評論家のマーク金井さんは、9ホール、つまりハーフラウンドでの一日試合を提案している。
 しかも、ギャラリーは募集せずにテレビ中継もしない。ネット中継はするけれども。そうすると賞金総額の桁は2つくらい下がる。ゴルフ場も貸切り営業する必要すらないのである。実際夏場など閑散期にはミニツアーが各地で開催されており、トッププロも参戦したりしている。彼らとて試合に出たいのである。
 実際レギュラーツアーでもテレビ中継に億円単位のお金がかかっているし、場内の中継用のやぐらや表示板だって毎回いちいち設置をしているのである。それぞれほぼ寡占している業者に対してお金を毎回払う必要がある。だったらツアー機構が備品を所有して専属の設置チームを作ったらどうか。というか今更みんなスマートフォン持っているんだから、場内の表示設備なんかいらないって話もあるだろう。
 映像の撮影もツアー機構ですべて取り仕切って、弾道が見える仕組みだって今や格安の機材でできるんだから、それを保有して各ホールに設置すりゃあいい。18台あればいいんだから。それで放映権を世界中に売ればいい。少なくとも韓国や中国、台湾やアジア各国の選手は招聘すれば喜んできてくれるだろうし、それらの国々に放映権を売ればいい。
 これはプロ野球やJリーグなど日本のスポーツ界共通の認識なのだが、グローバル展開について非常に消極的なのである。日本だけでみれば1億2千万人の人口規模しかないけど、アジア圏を合算すれば20億くらいの人口はいるだろう。分母が全然違う。これからゴルフ人口は増えてくるはずだ。日本だけで商売をしようとするからいけないのだ。
 本当はもっとアジアンツアーと協力すべきだった。というか合併すればいいくらいの感じだ。日本だけでなんとかしようと思っても正直限界にきていると思う。また、レジャーとしてのゴルフは魅力が一般に伝わっていないと思われる。手軽だし、そんなにお金がかかるものでもない。土地バブル時代の印象が強いのではないか。
 しかし、ゴルフ場のIT系の設備の貧弱さは目に付くかも。少なくともWiFiは完備すべきだし、ゴルフカートにUSBポートは欲しい。レストランの予約はスマホ経由でできるようにしてほしいし、そんな今の時代では当たり前のことをやることが大事。
 あと男子プロゴルファーに苦言を言うとすれば、もっとみんなに注目される職業であることを自覚してほしい。20代前半なのに、中年のおっさんみたいなファッションや立ち振る舞いはいただけない。高校生の頃にあったプロゴルファーが20代になって再会したらゴルフ中年みたいになってて、正直ひいた。周りにいる大人がそうさせているのだろうが、それが一番問題なのかもしれない。
文 / 堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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