女性のなかには、男性と接するよりも、同性と接する時の方が気をつかうという人もいるのではないでしょうか。女性同士の付き合いはなかなか大変なもの。女子会などで「ついつい余計なことを言ってしまい、後悔した」という人も少なくないようです。

 余計な一言......実はそれ、「マウンティング」のせいかもしれません。

「サルがほかのサルの尻に乗り、交尾の姿勢をとること。霊長類に見られ、雄雌に関係なく行われる。動物社会における順序確認の行為で、一方は優位を誇示し他方は無抵抗を示して、攻撃を抑止したり社会的関係を調停したりする。馬乗り行為」

 大辞林を開くと、マウンティングはこう説明されています。なんだか野性味溢れる行為ですが、このマウンティングが、女性同士の関係のなかにあると指摘している人がいます。『臨死!!江古田ちゃん』の作家・瀧波ユカリさんです。瀧波さんは、書籍『女は笑顔で殴り合う マウンティング女子の実態』のなかで、エッセイストの犬山紙子さんと、この女性のマウンティングについて語っています。

 2人の話では、女子会には「楽しいもの」と「楽しくないもの」の2パターンがあると言い、それを分けるのは、「武装して挑む女子会」か「肩肘張らないでいい全裸女子会」か。問題となるのは、武装女子会。一見、みんな笑顔で女子会をしているけども、実際には水面下で殴り合っているのです。

 たとえば、「紙子ってスゴいよね〜、いつも堂々としてて、かっこよくて憧れちゃう〜。私もそうなりたいけど〜、恥じらいが強すぎるから〜、あ〜、一度は女を捨ててみたい〜」。

 また、「えー!?でも私はユカリみたいに奥ゆかしいかんじにあこがれてるよ〜。ユカリの"一人じゃ何もできない"って雰囲気、イイよね〜。男の人がなんでもしてくれそう〜。何でも自分でやっちゃう私の無駄な行動力とかホントいらないし〜」といったやりとり。

 カンの鋭い人なら、この「お互いをほめちぎるスタンスをとりながらも、暗に相手をディスって(批判して)自分を上げる」言葉にピンとくるのではないでしょうか。

 仲間内の誰かが結婚した、家を買ったなど環境の変化があった場合は、特に武装女子会になりがちだと犬山さんは指摘します。

 イケメンの紹介も、これにあたる可能性も。望んでもいない出会いの押し売りは、一見、友人のことを思って紹介しているように映りますが、「私の手ごまにこんなイケメンがいる」とうアピールになっていることも。また、実際に紹介された側が嫌な思いをしていても、他の誰かに話した時には、「イケメンを紹介されたからいいじゃない」と言われがちなので、武装女子が矢面に立つこともほぼなし。巧妙に出来上がっているのが、この武装女子会の怖いところです。

 女子会の度に、モヤモヤしていた瀧波さん。その正体について考えていた彼女の結論が、冒頭の「マウンティング」だったのです。

「あのモヤモヤはいきなり相手から『自分の方が上!』ってアピールされたことに対する動揺だったり、悔しさだったりするんじゃないかって気付いて。そのアピールを『マウンティング』って名付けたら、いろんなことが見えやすくなりました」(瀧波さん)

 女子会でのマウンティングは、親密なムードを保ちながら行われるので非常にわかりにくいのですが、よく観察すると、「いま、私、マウンティングされている?」と気づくことも。また、「いま、自分も親身になるふりをしてマウンティングしたんじゃないか?」と知らず知らずに自分も行なっているのです。

 女性ならではのこのマウンティング。やっぱり女性同士の関係って難しい?



『女は笑顔で殴りあう:マウンティング女子の実態 (単行本)』
 著者:瀧波 ユカリ,犬山 紙子
 出版社:筑摩書房
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