『東京物語』(画像はhttp://www.shochiku.co.jp/ozu/works.htmlより抜粋)

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松竹は2014年3月、「Color 4 OZU〜永遠なる小津カラー」として、小津安二郎監督の代表カラー作品4作品が収録されたデジタルリマスター版ブルーレイボックスの発売した。

「小津安二郎生誕110年プロジェクト」の一環として、「彼岸花(1958年)「お早よう」(1959年)「秋日和」(1960年)「秋刀魚の味」(1962年)の4作品が、それぞれニューデジタルリマスター版として収められている。

さて、気になるニューデジタルリマスター版の出来栄えはどうなのか。

13年に発売された小津監督の代表作「東京物語』(1953年)のニューデジタルリマスター版ブルーレイ及びDVDのレビューをみてみよう。

画質・音声共に大幅な向上

「昨日とどきました。とどいたその日にすべて視聴するということはめったにやらないのですが、こればかりは待ちきれずにその日の内に鑑賞してしまいました。」

Amazon.co.jpには、この作品に関するレビューが100件近くも寄せられている。ニューデジタルリマスター版を対象にしたレビューを取りだすと喜びの声が多く評価も高い。

12年に英国映画協会発行の「サイト・アンド・サウンド」誌が10年に一度行う、世界の映画監督358人が投票で決める最も優れた映画で、「東京物語」は1位にランクされるなど、物語など内容については、時代を問わず、お墨付きだ。

「さすがブルーレイと言った感じです。DVDデジタルリマスターを持っていますが、月とスッポンですね。それぐらい、高画質です」

注目すべきはニューデジタルリマスターと銘打った映像等の修復であるが、ブルーレイの登場も相まって、2003年発売のデジタルリマスター版と比べてみても、画質への評価は高い。

13年のベルリン国際映画祭Berlinale Classics部門で上映された最新のニューデジタルリマスターを使用しており、スキャニングしたひとコマひとコマを丁寧に修復したほか、サウンドにも修復の手が加えられているという。

「気になるリマスターですが大成功だと思います。」

だが、中には異なる視点からの意見も。

「リマスターで画質・音声の格段の向上は認めざるを得ないが、比例して平面化しているように思えてならない。屋根の瓦ひとつにしても微妙な凹凸がなくなり味わいがない」

映像技術の向上は、フィルムで映写されていた映画の温かさまでをも復元できるのか、まだまだ期待は高まるばかりだ。

「このディスクには英語字幕がついている。さか上がりを英語で言えなくても平気だが、この映画の能弁でなない日本人の会話が英語に、それも映画の字幕という制限のあるフォーマットでどういう英語に変換されるかは知っておきたい」

本編には、英語字幕・日本語字幕も収録されているということで、日本の監督たちにとどまらず、トリビュート・フィルム「東京画」を撮ったドイツのヴィム・ヴェンダース監督をはじめとした世界の監督たちへの影響も、ここから垣間見えるのではないか。

「東京物語」は松竹の販売サイトでブルーレイが4935円。

初回限定生産の4枚組ブルーレイボックス「Color 4 OZU〜永遠なる小津カラー」は1万8900円。