第11回冬季パラリンピック・ソチ大会が3月16日夜(日本時間17日未明)、フィシュト五輪スタジアムで行なわれた閉会式をもって閉幕。金メダル2個を獲得したアルペンスキーの狩野亮選手(マルハン)が、日本選手団を代表して旗手として行進した。

 閉会式のテーマは、「Reaching the Impossible(不可能に向かって)」で、次々と繰り広げられる音楽やダンスなどのパフォーマンスには、「不可能(Impossible)だという思い込み」を「私にはできる(I'm possible)」に変える力と情熱を通して、夢がいかに実現されるかというメッセージが込められていた。

 次回の2018年大会は韓国・平昌(ピョンチャン)で開催される。閉会式のなかで大会旗がソチから平昌へと手渡されたほか、大会を紹介するパフォーマンスも盛り込まれた。

 国際パラリンピック委員会のフィリップ・クレイヴン会長が閉会の挨拶を行ない、「2007年から大会準備を始めたソチは今、バリアフリー・シティになった。選手の皆さんは、どんなことも絶対に可能であることを世界に示してくれた。私は心からお礼を述べたい。2014ソチ大会は、冬季パラリンピック史上最高の大会だ。奇跡には境界がないことを証明してくれた」と力強く話した。

 バイアスロン男子7.5km座位で銅メダル獲得した久保恒造(クロスカントリースキー・バイアスロン/日立ソリューソションズ)は、「集大成と位置付けた大会だった。目標だった『練習してきたこと全部を出し切る』ことを達成できたので悔いはない。むしろ上出来」と、振り返った。

 また、若手として高校1年でパラリンピック初出場を果たした、江野麻由子(クロスカントリースキー・バイアスロン/秋田南高校)は、「私のなかでは全力を出しきった滑りだったが、世界の選手に追いつけないとよくわかった大会だった。(今後は)しっかり体力や走力を身につけてから、技術も磨いていきたい」と語り、平昌(ピョンチャン)大会での活躍が期待される。

 開会式で日本選手団旗手を務めた太田渉子(クロスカントリースキー・バイアスロン/日立ソリューションズ)は、パラリンピック出場3大会目にして初めてメダルに手が届かなかった。これまで、トリノ大会ではバイアスロンで銅、バンクーバー大会ではクロスカントリースキーで銀を獲得。

「集大成の滑りとして、これが今、私のできるすべて。平昌は選手としては考えていない。まだ、どういう形になるかわからないが、今後は後輩たちの役に立てたらと思う」と悔しさを滲ませながらも、しっかりと前を見据えていた。

 今大会には45カ国から約550人が参加、史上最多の5競技72種目で熱戦が繰り広げられた。日本からはアルペンスキーとクロスカントリースキー、バイアスロンに20選手が出場、全6個(金3、銀1、銅2)のメダルを獲得。目標のメダル数10個には届かなかったが、選手たちにとって素晴らしい大会だったのは間違いないだろう。

星野恭子●文 text by Hoshino Kyoko