映画「イン・ザ・ヒーロー」は2014年秋、全国ロードショー予定。

☆「イン・ザ・ヒーロー」ストーリー

熱血漢でブルース・リーを崇拝する、我がヒーロー、本城渉(42歳)は「下落合ヒーローアクションクラブ」の社長兼スーツアクター。その道25年の大ベテランである。現在テレビで放送中の「ドラゴンフォー」の主役ドラゴンレッドの吹き替えとして、満身創痍の身体を引きづり、日々、汗を流して仕事に取り組んでいる。同世代の有名俳優たち、新人アイドル俳優たちとの葛藤を抱えながら、共に夢見る部下のアクター達と共に、アクションヒーローを生み出す撮影現場のキーパーソンであり、少年のココロを持った大人である。

或る日、首のけがが悪化する中、本城は数年ぶりにヒーロー番組の映画版に出演する機会が巡ってくる。が、喜びもつかの間、役は若手の新人俳優に取られてしまう。役を下ろされる事には慣れているものの、今回の新人は人気絶頂の一ノ瀬リョウ(21歳)。当初リョウと本城は現場で対立した。が、ある事件を境に徐々に判り合い、後には仲間意識が芽生え、アクション俳優の訓練を共に積んでいく。 スーツアクターの努力の凄さを学ぶリョウ。

そして皆の訓練を成果が叶い、リョウは予てから夢見ていたハリウッド映画「ラスト・ブレイド」への出演をオーディションの末に勝ちとることが出来た。そして、リョウが喜び勇んで臨んだ、この日本で撮影中のハリウッド大作アクション映画の撮影現場で、ある事件が起きた。それはクライマックスシーンで、大落下し炎にまみれて戦う、映画史に残る、一大ノーカットの殺陣をする筈だったアクション俳優が危険を理由に降板してしまい、撮影が続行不可能になってしまったのだ。困り果てたハリウッドの映画スタッフは、日本一のアクション俳優の評判を聞きつけ、本城に白羽の矢を立てるのだった。

「日本にはアクション俳優がいない」というハリウッド映画スタッフの声を聞いた時、忘れていた情熱が蘇る。果たして本城は誰もやった事のない危険なアクションを引き受けるのだろうか? そして隠されていたリョウの本当の夢とは何なのか?今の時代に映画に命を掛ける男たちなんて居るのか? 何よりも彼等は正気なのか? それらの答えは全て、この映画のラストにある!

☆スーツアクターとは

高度な演技力が求められる、映画・ドラマで、ヒーローや怪獣などのスーツや着ぐるみを着て演じる特殊な技能を持つ俳優のこと。日本で生まれた演技スタイルで、特撮(特殊撮影)のドラマや映画などに欠かせない存在である。全身の表現による演技力と、アクションやスタント等、危険な状況下でも優れた運動能力が求められる。