3月3日、反捕鯨団体シー・シェパードが、南極海で活動する日本の調査捕鯨船に対し、今季4回目となる妨害行為を行いました。1月にはキャロライン・ケネディ駐日米国大使が和歌山県太地町のイルカ追い込み漁に対して批判するなど、捕鯨に関して再び注目が集まっています。

 商業捕鯨に関しては、国際捕鯨委員会(IWC)が鯨類資源に関する情報に不確実性があるという理由から1982年に「商業捕鯨モラトリアム」を採択しました。しかし、南極海のミンククジラに関しては、IWCも76万頭という推定値を認め、92年には安全な捕獲枠を算出する改定管理方式を完成させたそうです。

 では、実際に絶滅の危機にあるクジラやイルカはどれほどいるのでしょうか。『クジラ&イルカ生態ビジュアル図鑑』によればその数は13種だそうです。なかでもアラスカ、プリンス・ウィリアム湾の「AT1グループのシャチ」は絶滅間近な状況。

「プリンス・ウィリアム湾と一部の接続水域にのみ生息するトランジエントAT1グループは他の個体群とは遺伝子的に隔離され、現在7頭。鯨類の個体群としては、もっとも絶滅に近い」

 図鑑によると、減少した一説には、89年に起きたエクソン・バルディーズ号による原油流出事故によってエサとなる湾内のゼニガタアザラシが減ってしまったからなんだとか。

 また、2011年に78頭まで減少してしまった香港沿岸のシナウスイロイルカも、汚染化学物質による影響が大きいそうです。

 南極海のミンククジラのように、大幅に数が増え商業捕鯨にも影響ないクジラもいるなか、環境汚染により数を減らし絶滅の危機に瀕しているクジラもいます。その生態を保護するためには、環境改善をするべきなのかもしれません。



『クジラ&イルカ生態ビジュアル図鑑』
 著者:水口 博也
 出版社:誠文堂新光社
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