投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の3月10日〜3月14日の動きを振り返りつつ、3月17日〜3月20日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は波乱の展開となった。週末には今年3番目の下落幅となり、約1ヶ月ぶりの安値をつけている。ウクライナ情勢への警戒が根強いなか、16日にクリミア自治共和国で行われるロシアへの編入の是非を問う住民投票を控え、リスク資産を圧縮する流れが強まった。また、中国企業の債務不履行への懸念のほか、予想を下回る経済指標が相次いだことで中国の景気減速懸念なども嫌気された。

 先週の日経平均は週初にも一目均衡表の雲を上放れるシグナル発生が期待されていたが、週半ば以降の大幅な下げによって雲下限に抑えられる格好となり、一気にトレンドが悪化した。米国の量的緩和縮小による新興国への影響は想定されていたが、影響が予想以上との見方に。商品相場では銅価格が急落する中、リスクオフのなかで安全資産として買われやすい金価格さえも売り圧力に押される局面もみられていた。

 まずは16日のクリミア住民投票の結果を受けた欧米市場の動向を見極めることになる。東京市場は薄商いが続いており、14日こそ先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)による需給から売買代金は3兆円に膨らんでいるが、前日まで5営業日連続で2兆円を割り込んでいる状況である。様子見姿勢のなかで指値は薄く、これにインデックスに絡んだ売買が大きく相場を左右させている。

 日経平均は先週の急ピッチの下げに対するリバウンドは意識されやすいだろう。ただし、外部環境の落ち着きなどがみられるまでは値ごろ感からの押し目買いは入りづらいところ。今週は18日に2014年の公示地価が発表されるほか、19日に黒田日銀総裁が都内で講演を予定している。黒田総裁は20日にも「経済・物価情勢と金融政策運営」について講演が予定されている。結果的には日銀の金融政策決定会合後に日経平均は900円程度急落していることもあり、黒田総裁の発言等に市場の関心が集まりやすい。

 また、19日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が金融政策を発表し、イエレン議長が記者会見する。20日、21日には欧州連合(EU)が首脳会議を開く。FOMCでは、利上げ検討を開始する目安としている失業率基準6.5%を撤廃する可能性があるようだ。首脳会議ではEU各国が天然ガスの確保でロシアに大きく依存している現状に懸念を表明。調達先の多様化など、脱ロシアに向けた取り組み加速が話し合われる。

 外部環境が不安定な状況が続くと、物色は中小型株のほか、内需系にシフトしやすい面はあると考えられる。しかし、14日大引け後にイオン<8267>が2014年2月期の業績予想を下方修正している。日用品は消費増税前の駆け込み需要はさほど盛り上がっていないようだ。今後は消費増税後の消費節約による影響が警戒されやすく、内需系についても神経質な展開に向かいやすい。そのほか、期末接近で配当志向の物色なども意識されやすいが、NISA需要が注目されているとはいえ、期日ぎりぎりまで見極めムードが続く可能性もある。