今年1月からNISA(少額投資非課税制度)導入されことを受けて投資信託が活況を呈している。その実情を楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子氏が解説する。

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 2014年1月の投資信託市場への新規資金の流入は、9139億円と記録的な金額となった。この水準は、リーマン・ショック前の2007年8月の1兆4917億円以来といえる。

 この資金流入の要因としては、何といってもNISAが、同じく1月からスタートしたことが挙げられる。2013年末にかけて株式市場が好調だったことから、スタートから間をおかずして、積極的な「買い」が入ったとみられる。

 また、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)の残高も関係しているだろう。ほとんどの証券会社では、証券口座に現金を入金すると、自動的にMRFに投資される仕組みとなっている。つまりMRFの残高は待機資金。

 そのMRF残高が、昨年12月末には過去最高水準の11兆1789億円まで膨らんでいた。今年1月から軽減税率が廃止されるため、軽減税率廃止前に、いったん株式や投信を売却した投資家が多かったと推測される。
 
 MRFの資金がNISAを通じた投信購入に振り向けられた可能性も高いが、1月の投信の記録的な買い越しの背景には、個人の潤沢な投資資金の存在があったのである。

 また、現状、統計データとしてNISAの資金がどんな投信に向かったかは、正確に捕捉することはできない。しかし、日本株のインデックス型投信に相当額が流れ込んだ形跡は見られる。1月の日本株インデックス型への資金流入額はなんと2095億円に上った。これは過去10年間の最高額である。

 その結果、『日経225ノーロードオープン』(DIAMアセットマネジメント)や、『りそな・日経225オープン』(アムンディ・ジャパン)といったインデックスファンドが、純資産残高が増えた投信の上位に顔を出すこととなった。

※マネーポスト2014年春号