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iOS はもうやめて、KitKat の端末を使いたい。

3月は私の「iPhone記念月」だ。私は大人になってからずっと Androidスマートフォンを使っていたのだが、去年の春に機種変更する際、衝動的に iPhone 5 を購入した。

2013 年の初めに使っていた LG Revolution で問題が頻発するようになり、機種変更をしたいと思ったのがきっかけだった。端末が無作為にシャット・ダウンするようになってしまい、私はこの端末に対するフラストレーションを Android 全体に対するフラストレーションだと勘違いしてしまったのだ。そしてそのまま、家族や友人や同僚たちの勧めに従うことにした。Android 端末を下取りに出して iPhone に変更したのだ。

最初の数か月間は満足だった。私は iPhone 5 の 8 メガピクセル・カメラで写真を撮るのが好きだったし、ズームしたり編集したりするのも簡単だった。また、ようやく母や妹と同じ携帯を持てた(これまでの仲間外れからようやく脱却できた)ので、お互いの好きなアプリや嫌いなアプリについて、おしゃべりするのも楽しかった。また、iPhone の滑らかでスマートな外観も気に入っていた。

しかしそんな iPhone との甘い生活もつかの間、気付けば今私は、Nexus 5 と Samsung Galaxy S5 の報道記事を取りつかれたようにスクロールしながら日々を過ごしている。以下に、私がやはり Android を切望する4つの理由を挙げていこう。

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カスタマイゼーション

スティーブ・ジョブズは、完全なユーザー・エクスペリエンスを求めてアップルのスマートフォンのプロダクト・ラインを設計した。そのため、ユーザーには iPhone の動作を調整する余地がほとんど残されていない。アップルの精神では、それは既にユーザーにとって完璧であるように設計されているのだ。

私が Android を懐かしく感じるのは、自由にカスタマイズできる数多くのオプションがあった点だ。iPhone でも、カスタムの背景や着メロをダウンロードしたり、アプリのアイコンを自分の好きな場所に移動することはできる。しかし Android から見れば、そんなものは表面的な部分をいじっているだけにすぎない。

Android の場合、テーマとは単なる背景を越えた、完全に新しいOSのデザインである。テーマ・アプリをダウンロードすれば、Android 携帯の外観を劇的に変更することができる。もしお望みなら、Android の外観を iPhone のようにすることだって可能なのだ。また、テーマは見た目だけではなく、携帯と対話する方法も変更する。スクリーンの端からスワイプすることで好きなアプリにアクセスしたい? Android ではそれが可能だ。プルダウン式の通知に好きなアプリや設定を入れたい?Android ではそれも可能なのだ。

さらに、私は自分が自分の携帯の「マスター」でいられたことを懐かしく思う。私はよく(それが良い結果をもたらしたかどうかは別として) root 権限を使って自分の Android 携帯を改良したものだ。一方、iPhone の jailbreak(※)はそれ自体がとても困難だし、また仮に(そのリスクを承知の上で)実行できたとしても、ユーザーにできることは限られている。

※メーカーの保証対象外となるような非公式な方法を用いてユーザー権限の制限を取り除き、携帯電話の機能を拡張したり変更したりすること

同様に、携帯からマイクロ SD カードを取り出して自由に音楽や画像をロードできたことも懐かしい。確かに、最近ではすべての Android 携帯でこれが可能だというわけではない。それでも多くの最新機種ではまだできるし、新しい HTC One でも可能だ。iPhone の場合だと、どの世代の端末であってもこれを物理的に分解しようとする人は、ただ幸運を祈るしかない。

ウィジェットの使いやすさ

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私は iPhone を買った時、iPhone にはウィジェットが全く存在しないということを知らなかった。iOS 7 のコントロールされた環境では、ユーザーはアプリを使用するには実際にそのアプリを開く必要がある。それほど不便には聞こえないかもしれないが、これはウィジェットを愛している Android ユーザーにとっては大きな違いなのだ。

Android 携帯のユーザーは、アプリを起動して使うのと同じくらいの時間をウィジェットに費やす。私はかつてメイン画面でカレンダー・アプリを使っていたので、グーグル・カレンダーの TO-DO リストを一目で確認することができた。また Android では天気予報のウィジェットを常に画面に表示することができたので、iOS の天気アプリのようにアイコンのデザインのせいで天気を勘違いしてしまうようなこともなかった。

私の iPhone スクリーンは、他のみんなの iPhone スクリーン(カラフルで小さい正方形のアイコンが整列している画面)と全く同じに見える。最も使用率の高いアプリのアイコンをメイン画面へ移動させることはできる。しかし、それ以外にスクリーンの見た目を調整するために私ができることはほとんどない。

デバイスの耐久性

一年たった今でも、私は自分の iPhone をある意味で恐れている。私はそれをか弱い小鳥の雛のように扱い、文字通りサイズが 2 倍になる巨大な OtterBox ケースで常に大切に保護している。

そのケースに入れると iPhone を手にフィットさせるのは難しいが(私が小柄な女性であることも原因だろう)、私は他の選択肢よりはこれがましだろうと考えている。あまりにも多くの人が、ガラスが割れてしまったスクリーンごしに一生懸命 iPhone を使っているのを見かけるからだ。携帯を交換するにはまだ時期が早すぎるので、なんとかそれを使い続けるしかないのだろう。ガラスで携帯を包んでしまおうというのはいったい誰のアイデアなのだろうか?

かさばって扱いにくい今の iPhone を見ていると、私は Android の携帯を使っていた頃のなんの苦労もなかった時代を思い出す。確かに少々やぼったいし、俗っぽいプラスチック製ではあったが、携帯ケースを着けないままでしょっちゅう落としたりしても平気だった。iPhone を持つことで、自分の所有物を注意深く扱うことを学んだのは確かだ。しかし私は、自分の携帯を日常的に使うのに、常に細心の注意を払う必要はないと思うのだ。

バラエティー

最後に、私が Android からなかなか離れなかった一番の理由は、選択肢がたくさんあって自分好みの携帯を探し出せる点だ。

もし LG Revolution に満足できなかったなら、サムスンを試してみればいい。あるいはモトローラ、Galaxy Note、ノキア、HTC 1…などなど。Android はユーザーが気に入る携帯を作るために、多数の携帯メーカーが互いに競い合うマーケットなのだ。

例えば私は iPhone 5 が好きではないが、iOS 7からは離れたくないとしよう。その場合、選択肢は非常に限られている。私にできるのは、 iPhone 5C か 5S にアップグレードすることくらいだ(5S にはゴールド・カラーがあると聞いている)。もうお分かりだろうが、ゴールド・カラーが加わったからといって、それが同じ製品の単なるバージョン違いであるという事実を変えることはできないのだ。

もちろん、プロバイダーが機種変更を許してくれるまで私は iPhone を交換することはできない。機種変更にかかるコストを別にしたとしても、私の iPhone はまだ完全に機能しているので苦情を言うべきではないだろう。でも一年後、私に電話をかけてみてほしい。きっと私はピカピカの新しい Androidスマートフォンで応答するだろう。

画像提供:JD Hancock

Lauren Orsini
[原文]