Illustration by tadayuki sakakibara

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第1回、2回では個人の相続について解説した。今回は「会社の相続」について考える。会社の相続=事業承継とは、自らが手掛ける事業における地位や財産などを後継者に引き継がせること。いわば「事業の相続」であり、問題になってくるのは「人」「モノ」「時間」という3つの要素である。
具体的には、誰に引き継がせるか、何を引き継がせるか、いつ引き継がせるか、である。この3要素のうち、ここでは最も深刻な人、つまり後継者の問題に焦点を絞り、今から始めても早過ぎない準備・対策のポイントを、タイプ別に解説しよう。
(ダイヤモンド・セレクト4月号「相続・贈与・事業承継」編集部)

タイプ1 後継者が妻や子供、子供の配偶者

 事業承継が円滑に進む確率が高いケースである。最も多いパターンであり、かつ、承継への準備期間が長く取れるため、後継者として社内外で認知してもらいやすい。また、後継者本人も、早くから自覚を持って“修業”を行える。

 また、事業承継の場合にできれば避けたい事業の所有と経営の分離を避けられる可能性が高い。

 ただ、対等の地位にある後継者候補が複数いる場合、トラブルが起きやすい。この場合、承継する会社に事業部門が複数あれば、分社化して、それぞれに後継者を充てるという道もある。税務上の一定の用件を満たせば、新会社への資産の移転が簿価で行え、課税が繰り延べられるというメリットもある。

 ただ、会社分割の方法を誤ると想定外の課税が発生するので、この手法は必ず専門家のアドバイスのもとで行うべきだ。

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