[其ノ一 株ファンダ編]東証2部14連騰。ビギナー銘柄が吉!
不安定な日経平均株価を尻目に爛ぅ吋ぅ〞モードだった東証2部市場。 投資家層の違いと「NISA(少額投資非課税制度)での買い」を逆手に取った戦略とは?

東証1部と2部の投資家層は真逆! 牽引したのは朝日インテック、日本精機…

「春には日経平均1万8000円」。市場関係者の予想はこのあたりが多かったように思いますが、年初から期待とは逆方向に動いています。これまで最大の買い手だった外国人投資家が、年明けとともに売り越しに転じている点は気になるところ。とりわけ先物の売り越しが大きいです。

そんな不安定な日経平均株価をよそに、年末年始に激強モードだったのが中小型株でした。指数でいえば、東証2部指数や日経ジャスダック平均といった「先物が存在しない」市場です。圧巻だったのが東証2部指数。昨年12月25日から今年の1月20日まで、14営業日連続でローソク足が「陽線」となりました。東証1部と東証2部、先物の有無以外の違いでいえば、投資家層が明らかに異なります。今年の1月第1週でいえば、委託の総売買代金に占める東証1部の売買シェアは外国人投資家が69・1%、個人投資家が23・2%(法人と証券会社)です。一方の東証2部は、外国人は9・9%にすぎず、個人が77・6%と圧倒的シェア。参加者が違うから動きが違う、参加者の投資スタンスが違うから動きが違うわけです。

文句なしの動きをした東証2部指数ですが、何が指数を牽引したかを解析してみましょう。東証1部の主力株は「トヨタ自動車」「ソフトバンク」と即答できても、東証2部の主力株を瞬時に答えられる投資家は少ないのではないでしょうか。時価総額でいえばJトラスト、帝国ホテル、朝日インテック、日本精機、アトムがトップ5です。この中で、14連続「陽線」の期間中、時価総額トップのJトラストは大幅安。アベノミクス相場の初期に人気化したノンバンク株ですが、株価的にはむしろマイナス寄与だったことがわかります。では、何が上がったのか? 同じく時価総額上位でいえば、好業績の朝日インテックが上場来高値を更新し続けました。日本精機も堅調で、昨年の1年間で株価は2倍以上に変貌しました。それでもPBR(株価純資産倍率)は1倍割れで、バリュー株といえますね。そして回転ずしのアトムは、新年入りを前に12月26日に突然急騰。投資額も小さく、株主優待が人気の銘柄です。

激強だった東証2部を牽引したのは、好業績株であり、バリュー株であり、高配当・優待妙味株だったという事実。まさに初心者が株の入門書で学ぶ王道的な銘柄選別がなされたわけです。しかも12月26日以降は上げに弾みがついているとなると、NISA解禁と時期が重なります。

NISA経由の買いは、簡単に言えば「当分は売らない前提の買い」。この買いも薄商いに入ると、株価上昇が1日単位で形に表れます。しかも当分売らない前提のため、市場から浮動株を吸い上げることで需給を引き締める効果もあります。「先物がない」市場の、「流動性の低い」銘柄で、「好業績や割安」な銘柄に分があるのです。

NISA経由の買いも見込める東証2部の有望株5

三谷商事(東2・8066)
株価(売買単位):2062円(100株)

セメント販売が主力で、公共事業の増加を追い風にする商社といえる。予想PER10倍割れは割安妙味アリ!

西川ゴム工業(東2・5161)
株価(売買単位):1988円(100株)

自動車用ゴム部品が好調で業績は上ブレ含み。同社が出資する自動車部品メーカーの3月上場観測も。

東日本ハウス(東2・1873)
株価(売買単位):443円(100株)

一戸建て住宅の販売好調。今期も過去最高益の更新が見込める中、予想PER4倍台は過小評価の感が強い。

田淵電機(東2・6624)
株価(売買単位):525円(1000株)

太陽光の電力変換装置の受注が急増し、今期は29期ぶりの経常最高益へ。予想PER6倍台はいまだ割安。

アルインコ(東2・5933)
株価(売買単位):1150円(100株)

建設機材のレンタルが好調で、今期もすでに上方修正済み。好業績のバリュー株として長期保有に向く銘柄。

※株価は2014年2月7日現在。PER=株価収益率。

【今月のファンダ師匠】
岡村友哉(YUYA OKAMURA)
金融ジャーナリスト

証券会社の営業、金融情報ベンダーでアナリストを務めた後、現職。日経CNBCでキャスターもこなす。



この記事は「WEBネットマネー2014年4月号」に掲載されたものです。