いよいよ日本女子ツアーが開幕。3月7日から(9日まで)沖縄県・琉球GCでダイキンオーキッドレディスが開催される。

 昨季は、初の賞金女王となった森田理香子(24歳)と旧女王の横峯さくら(28歳)が、最後まで熾烈な「女王」争いを繰り広げて盛り上がった。一方で、昨年2勝した比嘉真美子(20歳)や堀奈津佳(21歳)といった若手の台頭もツアーの人気を牽引。近年はトッププロを脅かす、若きタレントが次々に登場している。

 そして今年も、飛躍が期待される新たなヒロイン候補がいる。

 最も注目されるのは、北海道出身の19歳、藤田光里(ふじた・ひかり)だ。アマチュア時代は、北海道女子アマチュアゴルフ選手権5連覇の記録を持ち、昨年夏のプロテストを一発合格。12月のクォリファイングトーナメント(以下、ファイナルQT)を1位で通過して、今季のツアー出場権を獲得した。さらにその後、LPGA新人戦加賀電子カップ(2013年12月12日〜13日)まで制した"大型新人"だ。

 最大の武器は、平均飛距離260ヤードというドライバーショット。藤田自身も「飛んで曲がらないのが売り」と自負するほどだ。関係者もその才能を高く評価して、今年に入ってキャロウェイと用具契約、レオパレス21と所属契約を結んだ。新人にしては破格の待遇が、藤田の大物ぶりを物語っている。

 今オフは、下半身とショートゲームの強化に努めてきた藤田。「今年はまずシード権を獲ることが目標」と決意表明は控えめだが、虎視眈々とツアー優勝を狙っているはず。"剛腕"のイメージとは結びつかない端正な顔立ちで、初優勝を飾れば"美人ゴルファー"として一気にブレイクするに違いない。

 徳島県出身の21歳、岡村咲(おかむら・さき)も注目選手のひとり。アマチュア時代は、日本ジュニアゴルフ協会主催の全国大会で5回優勝という経験を持つ逸材だ。高校卒業後、2011年のプロテストは不合格となるも、プロ宣言してツアーでは単年登録選手として奮闘。2012年のQTで27位に入って、昨シーズンは32試合に出場した。

 10月のスタンレーレディスでは、自身最高成績の7位タイに入るなど、ツアー本格参戦1年目としては健闘したが、賞金ランキングは75位と、シード権獲得はならなかった。

 それでもツアー終了後、再び挑んだ2013年QTで堂々の8位。今季ツアーの出場権を獲得し、岡村は「今年こそシード権を勝ち取る」と意気込む。

「2013年シーズンは、初めてのことばかりでツアーに慣れるのが大変でしたが、今季はその経験を生かしていきたい。そして、1年間しっかり戦い抜いて、ギャラリーの方々に魅せられる選手になりたいです」

 ツアー本格参戦2年目の今季。自力のある岡村からも目が離せない。

 岡村と同様、単年登録選手として昨季プロデビューを飾った辻梨恵(つじ・りえ/20歳)も、楽しみな存在だ。

 昨季は、6月のニチレイレディスで6位タイ、10月のスタンレーレディスで7位タイと2度のトップ10入りを果たしたものの、出場33試合中18試合で予選落ち。賞金ランキングは62位にとどまり、目標としていたシード権獲得は果たせなかった。しかし、QTで18位となって今季の出場権を獲得。辻は巻き返しに燃えている。

 成人式を終えると、同じ新成人の渡邉彩香(昨季賞金ランク46位)とともに静岡・熱海で合同合宿を実施。渡邉の専属トレーナーの指導のもと、ジムで筋力トレーニングに励み、砂浜では徹底して走り込んだ。朝から夕方までみっちり1週間、基盤となる体作りに専念。体力強化を図って、それから実践練習に入っていった。

「昨年の開幕前は何をどのように準備していいのかわからなかったけれど、今年はいいスタートが切れそうです」

 万全の準備を整えた辻。ツアー2年目の初勝利も夢ではない。

 ここに挙げた3人の他にも、才能ある若手選手が続々と控えている女子ゴルフ界。今年はどれだけ"ニューヒロイン"が誕生するのか、期待が膨らむ。

野崎 晃●文 text by Nozaki Akira