NISA資金流入で外資系ファンド株に注目!!
外国人なくして株高なし! フィスコの小川さんが注目するのは狹たり屋〞ゴールドマン・サックス証券の最新レポート、そして外資系の株式投資信託や新進ヘッジファンドの「大量保有報告書」なのだ。

次に小川さんが注目するのは昨年、募集停止になるほど人気化した外資系の中小型株投信が組み入れた銘柄たち。

「こうした投信は昨年12月末、証券増税回避の換金売りが大量発生したためキャッシュポジションが急増しました。今後はいったん現金化した資金を再び株式投資に回してくるはずです。今年1月以降に外資系中小型株投信が5%以上の株を保有し、『大量保有報告書』を提出した銘柄の有望度は高いでしょう」

当然、1月に始動したNISA口座からも、成績絶好調の外資系中小型株投信への資金流入が起こりそうだ。

また、最近は欧米のヘッジファンドによる派手な日本株買いの動きが復活中。

「特に目立つのは米国の有力ヘッジファンド、タイヨウ・パシフィック・パートナーズです。サイバーエージェント株6・7%を大量保有していますが、同株は上場来高値を更新中。タイヨウはJトラストの大株主にも名乗りを上げるなど、市場の注目度が高まっています。彼ら外資系ヘッジファンドが『大量保有報告書』を提出した株はコバンザメ投資に打ってつけです」

NISA開始の今年1月以降に大手外資が買い増した株19銘柄

【買い増したのは? FMRLLC(フィデリティ)】

エヌ・デーソフトウェア(東2・3794)
2000円(100株)
時価総額:173億円
ROE:24.00%
PER:15.9倍
PBR:3.26倍
配当利回り:1.00%

福祉施設向け業務支援ソフトを開発。利用者管理や社会保険事務などに対応。高齢化の進展で、当面は市場拡大が続くだろう。

富士興産(東1・5009)
649円(100株)
時価総額:57億円
ROE:16.40%
PER:8.1倍
PBR:0.82倍
配当利回り:2.46%

JX系の石油販売会社で、燃料油やアスファルトも販売する。アスファルトは公共工事の増加で拡大へ。太陽光発電にも進出した。

共和工業所(JQ・5971)
831円(1000株)
時価総額:57億円
ROE:4.80%
PER:14.1倍
PBR:0.60倍
配当利回り:1.80%

建設機械用の超高強度ボルトを生産し、コマツなどに納品。自動車向け需要の開拓に成功すれば、業績は一気に拡大することに。

TBK(東1・7277)
549円(1000株)
時価総額:162億円
ROE:8.60%
PER:7.0倍
PBR:0.83倍
配当利回り:2.55%

いすゞ系の部品会社でトラックやバス、建設機械などの大型車両向けにブレーキを生産。円安を受けた商用車生産の好調に乗る。

ミロク(東2・7983)
265円(1000株)
時価総額:40億円
ROE:9.00%
PER:7.5倍
PBR:0.41倍
配当利回り:3.01%

業種分類は「その他製品」で、売上高の約半分は米国向けの猟銃。利益の柱は工作機械で、高級専用ハンドルなど自動車部品も伸長中。

セブン銀行(東1・8410)
359円(100株)
時価総額:4276億円
ROE:14.90%
PER:20.6倍
PBR:2.95倍
配当利回り:1.94%

セブン&アイグループの金融部門。国内最多のATM網を持ち、米国でもATM運営会社を買収。将来は巨大決済インフラ会社へ。

東テク(JQ・9960)
749円(100株)
時価総額:105億円
ROE:8.60%
PER:9.0倍
PBR:0.82倍
配当利回り:2.40%

空調機器の専門商社。ビルや工場、病院など大型施設に納入し、メンテナンスでも高収益を得る。ダイキンと親密。

安藤ハザマ(東1・1719)
339円(100株)
時価総額:628億円
ROE:7.20%
PER:4.5倍
PBR:3.05倍
配当利回り:1.47%

ダムやトンネルなど大型土木工事が得意な準大手ゼネコン。公共事業の拡大が収益増に。山岳路線の多い東海リニア関連株でもある。

【買い増したのは? フィデリティ投信】

アコーディア・ゴルフ(東1・2131)
1366円(100株)
時価総額:1440億円
ROE:6.60%
PER:22.8倍
PBR:3.11倍
配当利回り:4.09%

ゴルフ場運営で国内トップ。デフレ期でも黒字確保の実力企業だ。個人消費回復や企業の交際費復活で、収益は一段と向上しそう。

富士紡ホールディングス(東1・3104)
199円(1000株)
時価総額:233億円
ROE:18.00%
PER:13.7倍
PBR:1.26倍
配当利回り:2.51%

紡績の名門企業だが、今の主力は繊維のノウハウを結集した電子材料向けの研磨材。リストラが一巡し、利益の出やすい体質に。

【買い増したのは? JPモルガン・アセットマネジメント】

大豊建設(東1・1822)
374円(1000株)
時価総額:283億円
ROE:―
PER:23.5倍
PBR:1.57倍
配当利回り:0.26%

中堅ゼネコン。液状化対策工事に強い。東京五輪では、海岸部の埋め立て地に競技会場を設けるため、この会社が関連株の筆頭格に。

東亜建設工業(東1・1885)
217円(1000株)
時価総額:488億円
ROE:0.30%
PER:54.2倍
PBR:0.85倍
配当利回り:0.92%

海上土木が得意なため、津波対策や東京五輪関連の施設整備などの観点で注目される。海外事業が売上高の約2割に育ち、収益に貢献。

アドバンスト・メディア(東マ・3773)
1255円(100株)
時価総額:192億円
ROE:19.40%
PER:―
PBR:4.12倍
配当利回り:―

音声を文字に自動変換する自社開発の音声認識ソフトを軸に展開。他社買収にも積極的な肉食系ベンチャーである。

デジタルガレージ(JQ・4819)
2356円(100株)
時価総額:1112億円
ROE:11.80%
PER:52.9倍
PBR:5.29倍
配当利回り:0.21%

決済と広告を核に多面展開する総合ネット企業。カカクコムや米国ツイッターに出資するなど、投資案件を見極める実力は業界随一。

サンフロンティア不動産(東1・8934)
1448円(100株)
時価総額:619億円
ROE:23.60%
PER:17.6倍
PBR:4.27倍
配当利回り:0.79%

都心部の不動産再生事業に傾斜。安値で入手した物件を、最近の不動産価格好調に乗って高く売却し、収益を伸ばしている。

【買い増したのは? シュローダー・インベストメントマネジメント】

藤森工業(東1・7917)
2199円(100株)
時価総額:424億円
ROE:12.40%
PER:9.1倍
PBR:1.15倍
配当利回り:2.54%

食品から医薬品、スマホ向けまで各種包装材用フィルムを生産する。採算のいい医療機器用も伸びており、遠からず売上高1000億円に。

【買い増したのは? ブラックロック・ジャパン】

クラレ(東1・3405)
1068円(100株)
時価総額:4089億円
ROE:7.60%
PER:14.1倍
PBR:1.29倍
配当利回り:3.37%

戦前から続く繊維・化学の名門企業。LED向け、自動車向けなど納品先は多岐にわたる。利益率が高く、機関投資家が好む銘柄だ。

TOWA(東1・6315)
466円(100株)
時価総額:117億円
ROE:4.20%
PER:53.0倍
PBR:0.79倍
配当利回り:2.14%

半導体製造装置に特化。業績の変動が大きいため、拡大期に入ると株価は猛烈に上昇する。売上高の85%を海外が占める。

ネットワンシステムズ(東1・7518)
642円(100株)
時価総額:571億円
ROE:6.90%
PER:71.4倍
PBR:0.96倍
配当利回り:5.29%

ネットワーク構築でトップ。NTT向け案件が多い。無借金かつ高採算で配当水準も高いため、機関投資家による株式保有が多い。

※データは2014年2月6日現在。ROEとPBRは実績、PERと配当利回りは予想。JQ=ジャスダック、東マ=東証マザーズ。

小川佳紀(おがわ よしのり)
フィスコ 株式アナリスト

岡三証券を経て現職。フィスコ「MARKET MASTERS」では中小型株とIPO株に特化した銘柄推奨を行ない、好成績を持続中。



この記事は「WEBネットマネー2014年4月号」に掲載されたものです。