外資系証券の高格付けは外国人呼び込み効果絶大
外国人なくして株高なし! フィスコの小川さんが注目するのは狹たり屋〞ゴールドマン・サックス証券の最新レポート、そして外資系の株式投資信託や新進ヘッジファンドの「大量保有報告書」なのだ。

外資系証券会社によるレーティングや目標株価の引き上げも見逃せない。「大型株では日立が好例ですが、外資系証券会社のレーティング引き上げは、その他大勢の外国人投資家のビッグマネーを呼び込むための犢翹〞。その効果は絶大です」

日本株上昇の原動力になるのは、やはり高値を恐れず買い上がる外国人投資家になるだろう。「ビッグマネーが中小型株に流入すれば、株価2倍、3倍も夢ではありません。そのパワフルな買いに乗じるチャンス到来です」と小川さんはにらむ。

日本株好き(!?)のヘッジファンドが大量保有中の12銘柄

【タイヨウ・ファンド・マネッジメント・カンパニー】
米国ワシントン州カークランドに拠点を置く、友好的アクティビスト(もの言う株主)投資のパイオニア

Jトラスト(東2・8508)
1058円(100株)
時価総額:1252億円
ROE:23.80%
配当利回り:0.94%

中小企業向けノンバンクを足がかりに、消費者金融や信用保証にも進出。日銀が追加金融緩和となれば、メリットは大きい。

日本写真印刷(東1・7915)
1386円(100株)
時価総額:624億円
ROE:―
配当利回り:―

スマホやタブレット端末画面などのタッチパネルで高いシェア。今期は黒字転換し、来期は増益が見込まれる。円安ならさらによし。

【キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー】
米国をはじめ世界各国における資産運用業務を展開。

トプコン(東1・7732)
1417円(100株)
時価総額:1532億円
ROE:1.30%
配当利回り:0.70%

精密測量機器とGPS、眼科用機器が収益の柱。公共事業拡大による測量機器需要の増加と、自動操縦型建機向けGPSが成長している。

浜松ホトニクス(東1・6965)
4105円(100株)
時価総額:3439億円
ROE:7.80%
配当利回り:1.21%

半導体レーザーや分析用光源など光関連の精密機器で独自の存在感を持つ。海外売上高が約7割を占め、円安による採算向上も業績に貢献。

アンリツ(東1・6754)
1057円(100株)
時価総額:1522億円
ROE:25.10%
配当利回り:1.89%

通信用計測機器の老舗。携帯電話会社の基地局整備が高水準で推移し、業績を底上げしている。スマホ製造ラインでも同社製品が活躍。

イオンフィナンシャルサービス(東1・8570)
2267円(100株)
時価総額:4641億円
ROE:―
配当利回り:2.64%

イオン系ノンバンク。東南アジア市場で他社をリードする。今期は会社予想も最高益更新で、市場では来期は連続最高益との前評判が。

【アバディーン投信投資顧問】
英国を本拠地としてグローバルに資産運用業務を展開。

マンダム(東1・4917)
3285円(100株)
時価総額:793億円
ROE:8.00%
配当利回り:2.00%

男性化粧品の老舗。海外売上高が約4割に拡大し、アジア各国の生活水準向上が長期成長の原動力になりそう。有利子負債はゼロ。

インテージホールディングス(東1・4326)
1350円(100株)
時価総額:281億円
ROE:8.30%
配当利回り:2.03%

世界的な競争力を誇る市場調査を軸に、情報システム、医薬品開発を展開。大量のデータをビジネスに役立てるビッグデータ関連株だ。

【ウェリントン・マネジメント・カンパニー】
世界7カ国・地域、11都市に展開している投資運用会社。

サイバーエージェント(東マ・4751)
4505円(100株)
時価総額:2848億円
ROE:24.10%
配当利回り:0.88%

「アメーバ」で知られる総合ネットベンチャーの旗手。本業の広告代理店業が好調に推移しているほか、ゲームも課金収入が拡大中だ。

DMG森精機(東1・6141)
1696円(100株)
時価総額:2009億円
ROE:5.30%
配当利回り:1.17%

提携先のドイツ企業とともに、NC(数値制御)旋盤など工作機械で世界的に高シェア。自動車業界向けに注力。中国販売の復調が待たれる。

フェローテック(JQ・6890)
639円(100株)
時価総額:197億円
ROE:―
配当利回り:0.78%

真空シールや太陽電池用シリコン結晶の製造装置などを生産する。来期にかけて半導体関連の持ち直しが予想される。

タチエス(東1・7239)
1323円(100株)
時価総額:482億円
ROE:8.90%
配当利回り:1.20%

自動車用シート大手。主にホンダと日産自動車へ納入しているが、日野自動車も大株主と、自動車業界全体に足場を築く。海外工場稼働で採算が向上。

外資系証券が選んだ高格付け中小型15銘柄

【買い増したのは? JPモルガン】

東芝プラントシステム(東1・1983)
1382円(100株)
時価総額:1350億円
ROE:10.80%
PER:13.4倍
PBR:1.41倍
配当利回り:1.08%

東芝の子会社で、プラント工事など大型案件が得意。前期・今期・来期と3期連続で最終利益は過去最高となりそうだ。無借金経営。

ぐるなび(東1・2440)
3155円(100株)
時価総額:820億円
ROE:14.70%
PER:35.6倍
PBR:5.91倍
配当利回り:0.79%

飲食店情報サイトが幅広い年齢層に普及。飲食店の販売促進支援は高い効果が認められ、好調が続いている。来期は増配の公算大。

ヤフー(東1・4689)
560円(100株)
時価総額:3兆2211億円
ROE:22.80%
PER:25.5倍
PBR:5.53倍
配当利回り:0.79%

ネット通販では出店料無料で先行する楽天のシェア奪取を狙う。「爆速」をスローガンに掲げるだけあって、経営判断のスピードが高評価に。

【買い増したのは? UBS】

ドワンゴ(東1・3715)
2525円(100株)
時価総額:1030億円
ROE:11.70%
PER:48.7倍
PBR:5.23倍
配当利回り:0.39%

「ニコニコ動画」が普及し、有料会員が増加中。選挙のたびに注目される銘柄だ。ゲームなどの副業より動画強化が株主の要請か。

椿本チエイン(東1・6371)
777円(1000株)
時価総額:1487億円
ROE:7.70%
PER:17.0倍
PBR:2.08倍
配当利回り:1.02%

自動車エンジン用やベルトコンベア用などの高品質チェーン類を製造。米国企業を買収するなど成長志向を強めており、次の一手に期待。

光通信(東1・9435)
8090円(100株)
時価総額:3863億円
ROE:15.90%
PER:16.0倍
PBR:3.50倍
配当利回り:1.66%

現在の本業は中小企業向けの事務機販売。利益率が高く、内部留保も厚いうえに、ベンチャー企業への出資も上手な超優良企業である。

【買い増したのは? クレディ・スイス】

アスクル(東1・2678)
3655円(100株)
時価総額:2000億円
ROE:10.90%
PER:66.6倍
PBR:3.54倍
配当利回り:0.82%

オフィス用品の個別配送サービスで急成長した。景気回復で企業の事務経費予算も増え、販売は好調。個人向けも育成中だ。

【買い増したのは? ゴールドマン・サックス】

コスモス薬品(東1・3349)
1万2270円(100株)
時価総額:2454億円
ROE:23.10%
PER:25.8倍
PBR:5.53倍
配当利回り:0.40%

九州北部が地盤のドラッグストア大手で、大型店の積極展開が持ち味。来期は連続増益にして7期連続増配が見込まれる。

アルプス電気(東1・6770)
1331円(100株)
時価総額:2417億円
ROE:―
PER:19.3倍
PBR:3.78倍
配当利回り:―

自動車向け電子部品の大手で、売上高の8割近くが海外。スマホ向け高品質カメラも、業績と株価を押し上げる有力事業に育った。

ケーヒン(東1・7251)
1532円(100株)
時価総額:1133億円
ROE:2.10%
PER:10.0倍
PBR:1.32倍
配当利回り:2.02%

ホンダ傘下の部品会社で、製品の大半をホンダに納入。アジアではバイク向けが、北米では自動車向けが拡大する理想的な展開だ。

【買い増したのは? シティグループ】

OSG(東1・6136)
1800円(100株)
時価総額:1781億円
ROE:11.90%
PER:20.7倍
PBR:3.50倍
配当利回り:1.55%

精密切削工具の大手で、納入先は自動車やスマホの部品メーカーなどだ。特注品が多く、高採算。アジアでの生産拠点拡充を急いでいる。

【買い増したのは? バークレイズ】

三浦工業(東1・6005)
2608円(100株)
時価総額:1089億円
ROE:6.20%
PER:20.1倍
PBR:1.32倍
配当利回り:1.61%

産業用ボイラーで首位。メンテナンスが収益を底上げしている。大気汚染が深刻な中国で、高効率機の需要急拡大が予想される。

山九(東1・9065)
394円(1000株)
時価総額:1285億円
ROE:8.40%
PER:13.9倍
PBR:1.57倍
配当利回り:2.28%

港湾業務と物流が主力。創業当時から新日本製鉄(現・新日鉄住金)と親密で、営業基盤は堅固。TPP加入後の貿易量増大が長期的な株高材料に。

【買い増したのは? バンクオブアメリカ・メリルリンチ】

ローム(東1・6963)
4760円(100株)
時価総額:5398億円
ROE:1.00%
PER:31.7倍
PBR:1.33倍
配当利回り:0.84%

半導体分野の数少ない勝ち組企業。売上高の1.5倍以上利益剰余金があり、他社買収の思惑も。今期は黒字に復帰し、来期は増益か。

エクセディ(東1・7278)
3050円(100株)
時価総額:1482億円
ROE:8.00%
PER:13.1倍
PBR:1.82倍
配当利回り:1.63%

自動車用クラッチ最大手。自動車トヨタやマツダなどの幅広い車種に対応。日系自動車会社による工場移転を受け、海外売上高比率が上昇中。

※データは2014年2月6日現在。ROEとPBRは実績、PERと配当利回りは予想。東マ=東証マザーズ、JQ=ジャスダック。*アクティビスト=保有するだけの株主ではなく、その企業の価値を向上させるために積極的なアクションを起こす投資家。もの言う株主。

小川佳紀(おがわ よしのり)
フィスコ 株式アナリスト

岡三証券を経て現職。フィスコ「MARKET MASTERS」では中小型株とIPO株に特化した銘柄推奨を行ない、好成績を持続中。



この記事は「WEBネットマネー2014年4月号」に掲載されたものです。