多様化する家族構成や資産が、“争族”に拍車をかける。では、相続で特にもめやすいのは、どんなタイプか。どういう資産を持っていると、大変なことになるのか。ここでは、トラブルに陥りやすい2つのケース――「仲が悪い兄弟姉妹」と、処分しにくい「難資産」を所有している場合――の予防策・対処法を取り上げよう。

時代の変化を受け
過激になる“争族”

 遺産をめぐる兄弟姉妹の争いはトラブルの定番だが、時代の変化の波を受けて、さらに過激になっている。

 日本古来の「家制度」や「家父長制」が崩壊し、みんなが均等に相続できる権利があるとなれば、相続人は核家族の代表として遺産分割に臨み、少しでも多くの財産を取ろうとする。

 また、個人や女性の権利意識の高まりから、相続人の配偶者の意見も強い影響力を持つようになっている。

 こうした事情から、仲のよかった兄弟姉妹の間でも、かつ、遺産が少額だった場合でも、相続争いが起きやすくなっている。

 例えば、資産は地方の自宅と多少の預貯金程度という父親が亡くなった場合を考えてみる。葬儀費用を支払った後に残った自宅以外の遺産が180万円の現金だったとしよう。

 相続人は、父親と同居して老後の面倒を見てきた長男、それぞれ独立して東京で暮らしている次男と長女という3人。これまで仲よくやってきた彼らだけに、自宅を長男が相続することには異議はない。だが、目の前に現金180万円が現れると事情は変わってくる。

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