日本で人気の高かった韓国産キムチが、反韓感情などのあおりを受け、売り上げが大きく落ち込んでいる。韓国メディアが報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本で人気の高かった韓国キムチが、反韓感情などのあおりを受け、売り上げが大きく落ち込んでいる。千葉県・幕張メッセで3月4日から7日まで開催されているアジア最大級の食の専門展示会「FOODEX JAPAN」では、苦境に立つ韓国キムチメーカーらが日本向けに開発したキムチをPRした。複数の韓国メディアが報じた。

 報道によると、韓国キムチの対日輸出量は2012年に8460万ドル(約86億円)を記録したが、13年は6590万ドル(約71億円)と22.2%も減少した。

 韓国キムチの売り上げが低迷しているのは、「3つの壁」が原因とされる。

 第1の壁はアベノミクス。2012年末からの円安の急進により、日本のキムチ市場における韓国キムチは競争力を落とした。
 第2は味覚の違いで、日本人好みの「甘いキムチ」が日本のキムチ市場を占め始めたことで、韓国キムチの需要は以前より減少した。
 第3は日韓関係の悪化で、日本人の反韓感情の高まりにより韓国キムチは敬遠されるようになった。

 このような壁を乗り越えるため、韓国キムチメーカーはさまざまな努力を重ねている。例えば「ボンナリキムチ」は3年間の研究・開発を通じて玉ネギキムチを発売。歯ごたえや味付けを日本人の好みに合わせた。日本人が見た目にこだわる点に注目し、ロール型に整えたキムチを開発したメーカーもある。しかし日本のバイヤーからは、「韓国キムチの包装からハングル表記を外してほしい」といった注文があるという。

 韓国農林水産省とaT農水産食品流通公社は、「FOODEX JAPAN」に韓国館を設置し、厳選した76の韓国食品メーカーを参加させるなど、韓国キムチメーカーを支援している。(編集担当:新川悠)(イメージ写真提供:123RF)