年末に1万6000円台まで駆け上がった日経平均株価が調整気味…。2月上旬に一時的に1万4000円を割ってしまったが、値ごろ感が出ると買いが入る構図は変わらない。仕込みまくるべし!

燃料電池車の販売は、トヨタとホンダが2015年、日産自動車が2017年の予定。ガソリンスタンドに相当する水素ステーションの整備も始まりそうだ。注目は岩谷産業。LPガス首位で、水素やヘリウムなど産業用ガスの販売でも大手だ。猝瓦離┘骸動車〞とも呼ばれる燃料電池車だが、普及はこれから。低価格で高効率の電池の開発が難航したことに加え、水素の扱いが難しいことも普及が遅れた原因だ。

しかし、トヨタなど大手が参入するとなれば話は別。国の後押しもあり、今年後半から燃料電池車用の水素ステーション設置が本格化するだろう。岩谷産業は燃料電池車向けの水素供給インフラ整備を成長事業と位置づけており、燃料電池車のニュースが出るたびに話題になることが多くなりそうだ。

河合ウオッチャー達憲のそのとき株は動いた!

IHIの株価は、昨年10月8日の369円を底に1月20日の高値516円まで、3カ月半で4割高を演じた。特に12月16日につけた安値418円からの上げピッチが速く、そこから約1カ月で23%上昇した。

時価総額7000億円前後の大型株が急上昇できたのは、投資テーマの重複で将来的な安心感が出てきたから。テーマは3つ。1つ目は、米国のシェールガス革命が事業として本格化し、貯蔵プラントなどの受注が期待されること。2つ目は、2月9日の都知事選で「脱原発」が政策テーマになり、原発停止と火力発電の再稼働によるダブルメンテナンス需要が発生しそうなこと。3つ目は、中国都市部で水不足が深刻化し、水処理プラントや施設が注目されること。

これらのテーマは昨年12月中旬から年明けにかけて、にわかに浮上してきたため、プラント関連のIHIへの注目度も高まった。

業績は、会社の今期経常利益予想が390億円(前期比7%増益)に対し、アナリストコンセンサスは506億円(同40%増益)と大幅に上乗せの予想だ。過去の経常利益のピークは2011年3月期の515億円。2015年3月期予想は587億円と、4期ぶりの最高益更新が見込まれる。今来期と、同社LNGタンクの需要の高まりは止まらない。

株価460円台で試算するとPER29倍だが、来期ベースで試算すると19倍台にまで低下し、割安感が出てくる。来期にPER29倍まで買われるとするなら、目標株価は675円。

河合達憲(かわい・たつのり)
カブドットコム証券 チーフストラテジスト

毎週火曜のネットセミナーが大人気。テレビ・ラジオにレギュラー多数。大阪国際大学に講師として登壇。最新刊『株の五輪書』(マガジンハウス)。




この記事は「WEBネットマネー2014年4月号」に掲載されたものです。