年末に1万6000円台まで駆け上がった日経平均株価が調整気味…。2月上旬に一時的に1万4000円を割ってしまったが、値ごろ感が出ると買いが入る構図は変わらない。仕込みまくるべし!

毎年恒例の歌会始の来年のお題が1月15日に発表された。今回は「本」だ。宮中行事「歌会始の儀」といえば、歌会のお題が、その年の相場動向を予見するというジンクスが語り継がれている。かつてのお題で見ると、「家」で大和ハウスの大相場、「車」の年に自動車、「水」の年にウォーターフロント関連株が物色テーマを席巻した。今年のお題は「静」だったわけだが、静岡県を中心に通るリニア新幹線テーマが復活。

次のお題の「本」だが、「本気」「基本」「本望」「本懐」「本心」など猖〞を使う言葉は比較的イメージのいいものが多い。一方、ETF(上場投信)やREIT(不動産投信)を除いた上場企業の社名からすると「日本」「本社」などで多く使用されて、数えてみると約250社超の上場企業名で使用されている。狷〞とともに最も社名で使用されている漢字かもしれない。お題の「本」をストレートに考えれば、やはり書籍・出版ビジネスを展開する企業となり、その代表格は丸善CHIホールディングス。お題の発表直後に株価はポジティブ反応を示した。株主優待を新規に今期導入し、ここから復配の期待が膨らむ企業としてマーケットの関心が高まっている。

また、「電子書籍」と連想するとどうか。日本の電子書籍市場は、2016年度には2000億円に拡大すると予想されている有望市場だ。大日本印刷や凸版印刷などの大手企業グループが注力しているが、メディアドゥやイーブックイニシアティブジャパン、パピレスなど電子書籍事業を収益の柱とする中小型株にも関連は広がる。実はこの電子書籍、今後の大型IPO(新規株式公開)候補として注目されるLINEの材料としてすでに意識されている。さらに出版事業を持つリクルートホールディングスにもつながるキーワードだ。

「本」→「電子書籍」→「有力IPO」への連想が働くが、株式市場で来年の歌会始のお題「本」が本領を発揮する日は近いだろう。

“本”という1文字を切り口にした5銘柄

【メディアドゥ(東マ・3678)】1万1470円(100株)
電子書籍の取引会社。電子書籍配信システムはLINE、ドコモ、ソフトバンク、リクルートHDなども採用。

【イーブックイニシアティブジャパン(東1・3658)】1745円(100株)
昨年12月発表の第3四半期決算は前年同期比で38.4%増収、8.6%営業増益だ。マンガコミックが強い。

【学研ホールディングス(東1・9470)】288円(1000株)
教育図書から高齢者事業、保育所運営、学習塾経営へと事業を多角化し、収益上向き。塾はアジア展開を加速中。

【KADOKAWA(東1・9477)】3395円(100株)
今期業績の低迷から株価は昨年8月高値4100円を大きく下回る。来期業績回復ならば切り返し妙味が。

【パピレス(JQ・3641)】2366円(100株)
スマートフォンやタブレット端末の普及拡大を受けて電子書籍の配信事業は好調。出版社と太いパイプを持つ。

※株価は2014年2月7日現在。東マ=東証マザーズ、JQ=ジャスダック。

この記事は「WEBネットマネー2014年4月号」に掲載されたものです。