生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」によると、1世帯当たりの生命保険の年間払込保険料は減少傾向にあるようです。2000年には61.0万円あった世帯年間払込保険料が、2006年には52.6万円まで減少。2012年には、41.8万円にもなりました。

 年間払込保険料の減少の背景には、共働きが増えたことが理由の一つにあります。以前ほど、夫が一家の大黒柱というような立ち位置におらず、万が一という場合でも、妻が夫ほど稼いでいれば保険の必要がなくなります。

 時代の変化と共に、保険への考え方も変わってきたといえるでしょう。

「保険は"99%が外れる宝くじ"」

 そう語るのは、日本生命の元営業職で、現在は一般社団法人バトン「保険相談室」代表の後田亨氏。後田氏は書籍『保険会社が知られたくない生保の話』のなかで、「医療保険は検討に値しない、いまどき保険で貯蓄は疑問、難解な商品は避ける......」など、保険について解説しています。

 そこで、先ほどの「保険は"99%が外れる宝くじ"」。保険は、宝くじや競馬の馬券のようなものと語る理由は、「『賭けに負ける人たち』が支える仕組み」になっているからです。

 同書では、例をあげながらこの仕組みを紹介しています。

 例えば、30歳の男性が毎月1300円弱の料金を支払うことで、向こう10年間、万が一の際に1000万円の保障を確保できる保険があります。その男性が契約1ヶ月後に亡くなった場合、ご遺族には、男性が支払った料金の7800倍を超えるお金が届けられることになります。

 かなり特別な例ではありますが、実際にこういったケースもあるでしょう。そして、こういった保障が可能な理由は、保険金を受け取らない加入者が多数いるから。これは宝くじの賞金が、くじを買って外れる人のお金から出ているのと同じです。

 ここで厚生労働省が発表している第21回生命表を確認すると、30歳の男性が40歳までに亡くなる確率は1%に届きません。つまり、30歳の男性がこの保険に加入することは、宝くじを買う行為とほとんど同じなのです。99%以上の確率で外れるクジを買うようなもの。

 こうした仕組みを考え、後田氏はこう保険と付き合うべきだと言います。

「"保険にしかできないこと"を求めて利用する。つまり、当たる確率は低いけど、賞金の額が大きいクジだけを買う、ほかは買わない、それだけです。一般の方には、5日目からではなく1日目、あるいは日帰りからの入院保障といった、より多くの"当たり"が出そうな保険を望む傾向がありますが、逆です。例えば、50歳の男性が入院1日当たり1万円支払われる『持病がある人でも入れる保険』に入ると、保険料は年間10万円を超え、毎年10日間入院しても元がとれません。想像しやすいリスクに保険は不向きなのです」(後田氏)

 上記の理由から、保険は「子供が自立するまで健康な世帯主の急死に備えるくらいでいいことになります」と後田氏。競馬でいえば「大穴」狙い、オッズが1倍強の「本命」は無視する方が良いのです。

「本命に賭けたくなる向きは、投じたお金が1倍強になる金融商品が銀行預金であることを思い出してください。保険は貯金では準備できない額のお金を調達するためにあるのです」(後田氏)

 後田氏の提案は同書で数多く紹介されていますが、もちろんそれも、数ある保険への考え方の一つ。保険に関する考え方は人によって違って当然。年間払込保険料が減少する昨今ですが、あなたは保険についてどのような考えを持っていますか?



『保険会社が知られたくない生保の話 (日経プレミアシリーズ)』
 著者:後田 亨
 出版社:日本経済新聞出版社
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