このようにカネ集めには熱心だが、大金を掴むとあっという間に使い込んでしまうという生活の繰り返しだったという。
 「使い道は競馬、競輪など、ギャンブルなら何でもこいといった具合。元大嶽親方らと帽子を目深に被り、競馬場に通って写真誌に激写されたのは有名な話です」(同)

 その元大嶽親方が野球賭博への関与により相撲協会を解雇された後も、2人でつるんでいるところが錦糸町界隈で目撃されていた。
 「当時から一心同体みたいな感じでしたよ。大嶽部屋にも入り浸りでしたからね。その後、中国の上海に渡り、元大嶽親方が経営する焼肉店の中国1号店で雇われ店長をしていた。ただ、これまで中国でちゃんこ店を出した力士は何人もいるけど、元相撲取りが向こうへ行って上手くいったためしはない。元琴富士もどうせ失敗するだろうと思っていたら、やはり長続きしなかった。それで結局、今の幕張の焼肉店の店長を任されていたんです」(元力士)

 元琴富士には、前夫人との間に3人の子供がいる。
 「先代佐渡ヶ嶽親方(元横綱琴桜)が元気だった頃は、竹刀でぶっ叩いて稽古させていた。颯爽として気っ風のいい華のある力士でしたから、あのまま鍛えられていれば大関を張ることも可能だったかもしれません。大嶽さんのように預金を下ろして震災の炊き出しに行くような男気があれば、まだ救われるが、今の彼は博打で借金まみれ。子供たちは、『お父さんはどうしているんだろう』と心配していますよ」(別の元力士)

 現役引退後、同じように転落する力士は少なくない。過去にも錦糸町で地下バカラを開き逮捕された元力士がいた。
 「最近で懲りない人といえば、やはり元大関琴光喜ですよ。野球賭博に絡み解雇後は、名古屋で焼肉屋をオープンし、当時は美味いと評判になりましたが、店で不法滞在している中国人を使い逮捕されてしまった。一方で再び土俵での復帰を願い協会を相手取り裁判をしていましたが、この逮捕が響いたのか二審でも敗訴し絶望的となった。どのプロスポーツにも言えることですが、学生時代から相撲漬けだった彼らは潰しがきかず、協会から完全に離れるとその後の生活には相当苦しむ。事業に手を出し一度失敗すると、なかなか這い上がれないパターンは多いんです」(相撲記者)

 奇しくも、元琴富士と元琴光喜は同じ佐渡ヶ嶽部屋OB。教育の場でもある部屋に問題があったのか、相撲協会全体の問題を浮き彫りにしているのか。いずれにせよ、脇が甘すぎる元力士の不祥事が続いた。