弁護士に聞いた!ケータイを落としたら高額請求がきた!どうしたらいい?

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先日、Twitterをきっかけに、こんなことが話題になったのをご存じですか?

ソフトバンクからハード過ぎる請求書が来た。頭がパンクしそう。 pic.twitter.com/CJZmjw7fDn

— omomo (@fucki_k) 2014, 2月 25

バルセロナで12/29にiPhoneの盗難に遭い、翌日の12/30にカサブランカで借りた携帯電話から利用停止手続きを行ったものの、この僅か約15時間の間に悪用(国際通話)をされ、請求が約100万に。通信会社からは誰が使ったかは関係なく、管理責任により契約者に支払い義務があると言われたそう。

まじかよ…紛失したら即止めないとほんと危ないな

法律なんとかしてくれないの?怖すぎ

これ、もう少し通信会社側もクレジットみたいにいつもと違うとか判別して教えてくれねーの?

通話してるってことは誰か犯人特定できないの?

と、ネットでは「何か法律はなの?」「相手に請求することはできないの?」と被害者を心配するコメントが寄せられていました。そこで、実際のところはどうなのか、弁護士の方にお話を聞いてみましたよ。

 

■不正利用による高額請求……。法的には「契約者が100万円支払わないといけない!?」

今回お話しを聞いたのは『法律事務所アルシエン』の弁護士、清水陽平さん。

身に覚えのない高額請求でも、料金を支払わないといけないんですか?

「法的には、請求された100万円を支払う義務があります。これは、携帯会社が不正利用かどうか正確に判断できないからです。」

えっ!? でも調べれば誰が使用したのか特定できるのでは?

「もちろん無断使用した人物を特定することができれば、契約者は不当利得返還請求をすることができます。ただし、刑事的には、他人の電話を利用しても自体を罪に問うことは非常に難しいんです。」

じゃぁ泣き寝入りするしかないの!?

「今回の件は、利益を不当に得る“利益窃盗”に当たりますが、刑法で定められている“窃盗”には該当しないと見るのが一般的です。携帯電話を盗まれたのであれば“窃盗罪”、落した携帯電話を拾った人物が勝手に使ったということであれば“遺失物横領罪”で訴えることはできます。しかし、これらを捜査するには、監視カメラのチェックをするなど、かなり手間がかかるので、実際には難しいのではないでしょうか。」

 

■ケータイを落としたら、すぐに利用停止手続きを!

法的には、携帯電話を契約している人物が、サービスの対価である利用料金を支払う義務があります。もちろんデータ通信や通話料金に関わらず、同じことがいえます。

不正利用による高額請求を未然に防ぐには、携帯電話がないと気付いた時点で、すぐ利用停止の手続きをするのが1番です。海外旅行先はもちろん、普段から手荷物を小まめにチェックしておいた方がよいかもしれませんね。