画像は、新国立劇場ホームページ

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イタリア語やドイツ語などの言語で歌われることの多いオペラ。観劇の際は、舞台脇などに表示される日本語訳の字幕を見て歌詞やあらすじ等を理解し、楽しむ人が少なくない。しかしそうすると、字幕を見る度に、視線を舞台から外すことになってしまうのが困りものだ。

この問題を解消するために、メガネのように簡単に装着できるスマートグラスに字幕を表示する「シースルー字幕表示」が開発された。舞台の好きなところを見ながら字幕を確認できるこの装置の実証実験が、2014年2月28日から3月2日にかけて、新国立劇場オペラ研修所公演でおこなわれる。

将来的な多言語字幕対応の実現可能性も検証

実験は電通国際情報サービス(ISID)、セイコーエプソン、新国立劇場運営財団、Zimakuプラスと共同で行われる。Wi-Fiを利用して、特定エリア向けに映像・音声・テキスト等の情報を同時配信する、ISIDのプラットフォーム「potaVee(ポタビ)」とエプソンの最新型スマートグラス「MOVERIO(モベリオ) BT-200」を用いる。舞台進行に合わせた字幕情報を、リアルタイムに劇場内の複数のMOVERIOに配信し、舞台脇の表示機とほぼ同じタイミングで表示させる仕組みだ。ISIDは今回の実験のため、potaVeeをベースに、文字列情報をタイムラグがないよう伝送する機能を実装したほか、MOVERIO用のアプリケーション開発もおこなった。

通常オペラの字幕は一つの言語で表示されるが、今回の実験では、複数の字幕情報を観客側で選択表示できる機能を提供し、将来的な多言語字幕対応の実現可能性を検証する。そのほか、特定のMOVERIOと個別メッセージを送受信したり、開演前や幕間に舞台関連の動画映像を再生させたりするなど、様々な活用シーンを想定した検証もおこなう。

実験参加者は劇場関係者および新国立劇場友の会会員ら 15人ほどを予定しており、一般からは参加できない。

実験のおこなわれる公演は、中劇場でのオペラ 「ナクソス島のアリアドネ」(新国立劇場オペラ研修所公演、リヒャルト・シュトラウス/全2幕 【ドイツ語上演/字幕付】)。2月28日18時30分〜、3月1、2日いずれも14時〜。上演予定時間は休憩をはさんで約2時間30分。