話題のNISAがついにスタートした。投資信託なら100万円の非課税枠ピッタリまで買えるが、どんな商品を組み合わせるのがベストなのか?25人の専門家のチョイスを一挙公開!

その18 総合点で新興国・債券ファンド

新興国の潜在的な成長に賭ける
2014年は米国の出口戦略が焦点に。ジリジリと米国の長期金利の上昇(国債価格の下落)を視野に入れる必要があり、米国債を中心としたファンドは投資対象から外したい。
米国の金融政策次第で、一時的に新興国市場は不安定な相場展開が想定されるが、潜在的な成長力、投資妙味は継続するだろう。新興国債券ファンドなど比較的利回りの高いファンドを中心に、分配金でNISAの恩恵を享受したい。長期的な円安トレンドによる為替差益にも期待。台風被害からの復興、潜在的な成長率に期待し、フィリピン株ファンドを一部組み入れている。

内山貴博
内山FP総合事務所代
CFP、1級FP技能士、九州共立大学経済学部非常勤講師。

その19 バランスよく攻守を絡めて

短期、中期、長期で狙えるファンド
短期・中期リターンのみならず、安全性も重視した商品を取り上げた。まずはQE3(量的緩和第3弾)の縮小等欧米資金の流入が予想される日本株式市場を丸ごと買いで日経225連動型。
また、アベノミクスの成否いかんにかかわらず物価上昇は進展するであろうことから「物価連動国債ファンド」を選んだ。次に投信ならではのアクティブ運用ファンドを。世界的な高齢化や新興国の人口増を受けヘルスケア・バイオ関連分野は今後も期待大。インベスコは比較的高コストだがブランド力のある企業は不況にも強い安定感が強みがあるので組み入れた。

浦野雅子
ザ・ヴィジョンクエスト
住宅購入、保険、貯蓄相談が得意。愛知県を中心に、講師やラジオパーソナリティーも務める。

その20 重視するのは収益性、そして安定性

損失を出さずに上昇が狙えるポートフォリオ
NISAは収益が出なければ、制度上、意味がない。一方、大きな損失発生時の救済策がないため安定性も求められる。これらを踏まえて、株と債券、為替ヘッジの有無、ゴールド投資など、経済環境に合わせた運用対象の大胆な見直しが行なわれる「ノアリザーブ」。成長期待が高い新興国高配当利回り株でありながら割安感が強い「ピクテ新興国インカム株式ファンド」。この2本は安定性の観点から選択。
また、長期投資に必須の優良株厳選の観点から「コモンズ30ファンド」、NYダウに連動するインデックス型を選択した。毎月分配は大きな元本取り崩しでなければ不問とする。

山副耕一
メイキット代表
FP取得から23年、長期株式投資の普及に尽力してきた。投信やマクロ経済にも造詣が深い。

その21 国内ではなく、海外へ積極投資せよ

円安メリットを受ける外国株式に投資
個別株ではなく投信での運用を考えるのであれば、低コストのインデックスファンドでの運用をお勧めしたい。
為替市場は、今後も緩やかな円安傾向が続くと考えられるので、資産の一部は外貨建て資産で保有したい。そのため、外国株式(先進国、新興国)に分散投資しておくのがいいだろう。
今回はファンド4本を選んでおり、債券インデックスファンドを1本推奨しているが、リスクが取れるのであれば海外株式ファンドの先進国と新興国を対象にしたファンドに25万円ずつでもいい。

小屋洋一
マネーライフプランニング代表
慶應義塾大学経済学部卒業。金融機関、不動産会社を経て現職。株式と不動産に強い。

その22 ローコストでローリスク

毎月1万円ずつ積み立て投資するのも手
NISA投資で考慮するのは、大きく利益を狙うよりも、損しないこと。また、運用期間は最大5年と決まっているため、長期投資には時間的にも短く、思い切ったリスクは取りにくい。
今回選んだSMTインデックスシリーズは、取扱窓口が比較的多く、ノーロードで運用管理費用も安い。基本の4資産(国内株式、国内債券、外国株式、外国債券)に分散し、リスクの分散を図る。
また、一度にすべて買わずに、たとえば、4資産をそれぞれ毎月1万円ずつ4資産を購入し、1年かけてポートフォリオを完成することで、時間分散の効果も得られる。

竹内弘樹
ライフパートナーズ
サイト「やさしい投資信託のはじめ方」を運営している。著書に『はじめての積立て投資1年生』(明日香出版)など

その23 先進国の株に強気で投資

上昇相場での投資は中・小型株ファンドが有効
2014年以降も日米を中心とした先進国の成長が期待できる。日本はアベノミクスによる景気回復が本格化しつつあり、米国はシェールガス革命により今後の安定的な経済成長が見込めるため、先進国に投資する株式投信で運用したい。
特に、上昇相場のときは大型株より中・小型株がより大きく値上がりする可能性が高いので、中・小型株に投資するファンドを選択した。現状、NISAは期間限定の制度なので、3〜5年程度での値上がり益を積極的に狙い、運用益非課税の恩恵を享受したい。ただ、値下がりしたときは損切りする勇気も必要。

長谷剛史
長谷ファイナンシャルプランナー事務所
独立系FP事務所を開業して8年の実績があり、個別相談、講演、執筆等を精力的にこなす。

その24 分散、低コスト、中・小型のファンド

インデックス、アクティブ運用でチェックする項目は違う
NISAを全体資産のどれくらいに割り当てるかにもよりますが、NISAを活用するためには値上がりが期待できる資産、日本株・外国株への配分を多くするのがひとつの方法。
投資する商品は、NISAだからといって選ぶ基準を変える必要はなく、低コストで分散投資できる商品から選ぶことが大事。アクティブ運用のファンドは、過去のリターンにだけ注目するのではなく、コスト(信託報酬)、純資産の増加のチェックが必要だ。
「世界経済インデックスファンド」は、バランスファンドだが低コストなうえ、これ1本で世界の株式と債券に投資できる。

尾上堅視
家計の総合相談センター
お金に関する相談を生活者目線で行なう。ブログ「かえるの気長な生活日記。」を公開中。

その25 世界各国の転換社債に注目!

4商品に毎月1万円ずつで分散投資を
NISAは一度に投資枠いっぱいの100万円分を購入してしまうと、値下がりした場合に追加購入(ナンピン買い)することが難しい。そのため、長期投資、分散投資が重要になる。
選んだファンドは、日経平均株価に連動したもの、日本株式を除く世界の主要国の株式を投資対象としたもの、世界各国の転換社債を中心に投資する、東証REIT指数をベンチマークとしたものの4本だ。この4ファンドに1万円ずつ計4万円を毎月購入することにより長期投資、分散投資が可能となる。
外国籍の投信はNISAで購入できない場合もあるので注意したい。

伊田賢一
FPウィム代表
さいたま市浦和にて個人や企業の相談を中心にセミナー、執筆など幅広いFP業務を行なう。

この記事は「WEBネットマネー2014年3月号」に掲載されたものです。