By Lindsey Turner

アメリカでは家庭で使用するインターネット回線の料金が他国と比べて非常に高額で、日本と比較すると月額当たり約3倍、韓国と比較すると月額当たり約5倍もの費用がかかるとのこと。なぜアメリカではインターネット料金がこれほど高額なのか、BBCがその理由を明かしています。

BBC News - Why is broadband more expensive in the US?
http://www.bbc.co.uk/news/magazine-24528383


アメリカのシンクタンクNew America Foundationが、各国のインターネット・テレビ・電話の回線が1まとめになったパッケージプランの料金を調査した結果、アメリカの都市部では他の国よりもはるかに高額なプランが提供されていることが明らかになりました。

以下のグラフはアメリカ国内の数カ所と他国のパッケージプラン料金を比較したもの。青色の棒がひと月あたりの料金、黄色の棒はパッケージプランで使用可能になるインターネット回線の速度を表しています。グラフでは各地の料金差がよく現れており、サンフランシスコでは99ドル(約1万円)、ニューヨークでは70ドル(約7200円)、ワシントンDCは68ドル(約7000円)で同じような回線速度のパッケージプランを使用可能なのに対し、イギリスのロンドンは38ドル(約3900円)、フランスのパリでは35ドル(約3600円)、韓国のソウルならば15ドル(約1500円)で同タイプのプランを利用可能になります。


New America Foundationの研究では、OECDの研究結果も利用し、33カ国のインターネット回線(45Mbps以上の高速回線)料金の平均価格を比較しています。この33カ国の中でアメリカは4番目に高い90ドル(約9200円)という料金設定、対して日本はアメリカの3分の1の値段で同等のインターネットサービスが利用可能です。


オバマ大統領の科学技術イノベーション制作の特別アシスタントを過去に務めた経験のあるスーザン・クロフォード氏によると、アメリカ人が高い料金を支払っているのは、ほかに選択肢がないからだとのこと。ISP(インターネットサービスプロバイダ)自体は国内にはいくつもあるのですが、地方に行くと業者の数は1つか2つになってしまうので、そもそも選択肢が限られてくるとのこと。

「我々はここ10年ほど高速インターネットアクセスに関する規制を緩和してきましたが、その際、インターネットサービス市場がいかに独占的なものか見てきました。この独占市場は、サービスプロバイダーが競合相手にも政府の監視の目にも直面することがないので生まれています」とスーザン氏。さらに、アメリカでインターネットを使用するユーザーの3分の2はテレビケーブル経由のものを使用しているとのことで、これは多くの地域で電話会社が提供するDSLサービスよりも速く、衛星通信サービスや無線サービスでは使い物にならない地域が多いからのようです。

カンザス州カンザスシティを含む一部の地域では1Gbps(1000Mbps)のインターネットサービス、Googleファイバーが月額70ドル(約7200円)で利用できるようですが、まだまだ地方では寡占状態が続いており、このためアメリカでは高額な使用料金を払わざるを得ない状況が続いているようです。