1974年、鹿児島県生まれ。邱永漢氏に師事し、2005年より、チャイニーズドリームを夢見て北京で製パン業を営む荒木氏。今回は北京レポート番外編。中国の正月休みのヨーロッパ旅行で目にしたチャイナパワー。北京在住日本人旅行者にはどう見えたのか!

 2月に入り、ようやく北京の新たな1年がスタートした。ご存知のとおり、中国には新暦と旧暦の2つの新年があり、旧暦の新年は春節と呼ぶ。この春節は中国人にとってはきわめて重要なイベントで、日本人が正月に感じる5倍ぐらい重要で、正月気分も日本の5倍ぐらい長く続く。

 したがって、春節の期間はほとんど仕事にならない。日本への一時帰国も考えたが、さしたる用事もないし北京で過ごそうかと思っていたところ、ネットでモスクワ経由バルセロナ行き航空券が格安で販売されているのを見つけた。

 私はヨーロッパにあまり興味が持てず、今まで一度も訪問したことがない。アジアのカオスな雰囲気が大好きで、機会があるとアジアばかり旅していた。相当迷ったが、「食わず嫌いはいけない、これも勉強だ」と奮起し、航空券を購入することにした。バルセロナだけではつまらないのでフランス、パリも併せて訪問することにし、なんとか旧正月のスケジュールが完成した。

 北京からのレポートで旅行記というのもどうかと思ったが、この旅行でチャイナパワーを目にすることになったので、北京在住日本人旅行者の視点から報告したい。

機材トラブル発生。モスクワのホテルに監禁された!?

 旧正月前にトラブルがいろいろと重なり、心身ともにクタクタな状態での出発になったあげく、機材トラブルにみまわれモスクワに1泊するはめになった。空港内で夜明かしを覚悟したのだが、なんと航空会社がホテルを手配してくれていた。アエロフロートもなかなかやるではないか。

 ロシアのビザは当然とっていないので、航空券になにやらスタンプを押してもらい、機材トラブルにみまわれた我々乗客一行は用意されたバスに分乗し、深夜、日付が変わる頃に空港近くのホテルにチェックインした。

 乗客全員がホテル2階の部屋をあてがわれ、しばしの休息となった。ふと窓に目をやると、1階のバーや売店がまだ営業しているのが見えた。ここはトラブルを前向きにとらえ、バーでウオッカでも飲みながら社会勉強でもするか、と1階に下りようとしたところ、階段への扉に鍵が掛かっている。エレベーターはというと、こちらも使用できないように施錠してあるではないか。

 なんと2階は完全に封鎖さていたのだ。火事になったらどうするのか。「なるほど、ロシアはやっぱりロシアだ」と妙に感心しながら、ウオッカの代わりにミネラルウォーターを飲んで床に入った。

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