消費増税で医療費も値上げ。診療報酬改定の中身

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2年に1回のペースで改定されている診療報酬

この春から消費税が増税されます。1997年4月の5%実施から17年ぶりに改定されて8%になる消費税。すべての人に関係する「税」ですので、関心が高いことは当然かと思います。この消費税と同じくらい関心を持ってもらいたいものがあります。それが医療サービスの公定価格、「診療報酬」です。

診療報酬は2年に1回のペースで改定されています。普段、健康であれば気にすることのない価格(数字)かもしれません。しかし、この診療報酬改はとても重要な価格(数字)と言えます。なぜなら、ここには国が考える医療制度などの意思が反映されているからです。今回の2014年度診療報酬改定を見ていきましょう。


消費増税に併せて初診料・再診料が引き上げに

4月からの消費増税に併せて、一般の病院や診療所の初診料が120円引き上げられ2820円に、再診料は30円引き上げられて720円となります。患者の立場からすれば、医療は非課税なのに消費税が上がるからといって、初診料が上がるというのは理解しにくいことかもしれません。

ところが、医療業界では、消費税のことを「損税」と言って問題視されてきた歴史があります。そもそも、消費税は「預かり税」と言われています。ある商品を販売して得た消費税から、その商品を作るために仕入れた材料を買うために支払った消費税を引いて、手元に残る税を納める仕組みです。しかし、医療の場合(社会保険診療の場合)、患者に行う医療サービスは非課税のため受取る消費税はありませんが、医療サービスを行うにあたり必要な薬品や医療機器を購入する際には消費税を払っているわけです。

つまり、医療サービス提供のための準備には消費税を払っているにも関わらず、最終消費者(患者)から受取る消費税がないために、消費税を払っているだけになっているため「損税」と言われています。ただし、この「損税」の問題があるからといって、初診料・再診料の値上げという国民負担で解決することには少々疑問を感じてしまうところではあります。


医療機関の機能分担が推進。大病院へは「紹介状」持参で

現在、国は医療機関の機能分担を推進しています。簡単に言えば、軽い風邪などは地域の診療所で受診してもらい、大病院はより専門性を持った治療を行うという役割分担の推進です。では、具体的にどのようにして分担を明確にするのか。「紹介状」です。大病院では受付時に「紹介状」の提出を求めています。なくても受診できますが、病院によっては3000円から5000円の費用を取られる場合がります。

今回の改正で、より病院の機能分担を進めるため、紹介状のない受診が多い大病院は報酬を減らされるなどのペナルティ措置が行われます。大病院に行って紹介状を持たないばかりに、余計なお金を取られたとならないように、注意が必要です。

このように初診料・再診料の値上げ、紹介状の件から見えることは、自身の健康管理に意識を向けて元気な日常生活を送ることが大切ということです。地域の診療所(クリニック)にかかりつけ医を見つけて、自身の健康管理を自発的に行うことをオススメします。


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