あまり聞かないメーカーの激安製品でありながら、大手有名メーカーの高額モデルにも負けない満足感を得られる。最近、雑誌でも特集が組まれるようになったのが、「ジェネリック家電」と呼ばれる種類の家電です。

ジェネリック家電とは、ジェネリック医薬品のような「ノーブランドでも安くて高品質の製品は積極的に購入しよう!」という動きを、家電業界でも起こしたいという思いから作られた言葉。『週刊プレイボーイ』の編集者・近兼拓史氏とジェネリック家電推進委員会が発案しました。

ジェネリック医薬品が安価なのは、特許の期限切れにより、高額な特許使用料を開発者に支払わなくてよいため。では、メーカーはなぜ、安価なジェネリック家電をつくることができるのでしょうか。それは、中国の圧倒的に安い労働力と、桁違いの生産力を抜きにしては語れません。

書籍『安くてもスゴイ! ジェネリック家電の世界』によれば、世界のノーブランド家電の約9割が、中国の浙江省にある義烏(イウ)近郊で生産されているとのこと。ジェネリック家電の大ヒットを次々と生み出している日本のメーカー「山善(YAMAZEN)」も、ほとんどの製品が中国産です。

中国といえば、安価な労働力を理由に世界中のメーカーが製造拠点を構えていることで知られています。しかし、山善は「人件費が安いからというだけで中国に製造を委ねているわけではありません」と広報担当者は断言します。山善には、中国が"世界の工場"と言われるまでに成長したプロセスを支援し、育ててきたという自負があるのです。

今では、世界各国のメーカーや商社からの製造委託の注文が中国に殺到し、優秀な工場を確保することが難しくなりました。そのような時流のなかでも、山善が良質な製品を安定して生み出せる理由は、「深く長い付き合いが中国の各工場にあるから」。「重要なのは、現地で私たちの代わりに品質管理が行える現地スタッフや技術コンサルタントがいること。せっかく品物ができても、フタをあければ不良品ばかりというのでは困りますからね」とも語ります。

日本企業のきちんとした品質管理のもとに製造されるジェネリック家電の数々。名品珍品180点以上や、各メーカーの歴史や知られざる開発秘話が明かされている本書を通じて、その奥深さに触れてみてはいかがでしょうか。



『安くてもスゴイ! ジェネリック家電の世界』
 著者:近兼 拓史
 出版社:集英社
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