話題のNISAがついにスタートした。投資信託なら100万円の非課税枠ピッタリまで買えるが、どんな商品を組み合わせるのがベストなのか?25人の専門家のチョイスを一挙公開!

その10 守りながら攻める姿勢で選ぶ

2014年の物色は株に向かう
2014年以降、米国の量的金融緩和が縮小されても資金供給は続くだろう。そして、シェールオイルの産油量増加からくるインフレ懸念の低下、さらに米国の金融引き締めは先、というシナリオからリスクオンの長期化を予想。米国から欧州、日本から新興国へという世界景気の回復サイクル期待から、日本、先進国、新興国にGDP(国内総生産)総額比率で分散するバランス型を中心に選択した。また、物価上昇に備えて物価連動国債も選択。これは消費税率引き上げも反映される点でも注目だ。株式型は成長株を選別し、上昇局面では利益を確定してくれる点を選択のポイントとした。

金子千春
千春コンサルティング事務所代表
独立FP。新生銀行を経て独立。相談業務やセミナー講師として活動中。

その11 低位・新興で積極運用

2014年は国内低位株に資金が集中する
2014年はNISA導入によって、個人投資家に物色されやすい国内の低位株に買いが集まると予想する。よって、国内低位株に投資をする「低位株オープン」をポートフォリオの中心にすえたい。
また、収益は非課税というメリットに注目して、リスクはあっても大きな収益が見込める新興株に投資するタイプも勧める。その際、プロの「目利き」を存分に享受できるアクティブ運用タイプを推すため、少しでもリスク分散を図るべく、「DIAM新興市場日本株ファンド」「日本新興株オープン」「MHAM新興成長株オープン」と、3本のファンドに分散した。

藤原久敏
ファイナンシャル・プランナー
大手信用金庫出身。大学や専門学校で講師も務める。近著『お金の新常識(彩図社)。

その12 強気で積極的な姿勢で臨む!

国内、新興国、先進国の株で攻める
株式市場が活況の兆しを見せる中、国内外のアクティブ運用の株式ファンドでハイリターンを狙いたい。「証券ジャパン日本株オープン」は、値上がり期待の30〜70銘柄を厳選。市場動向の変化に対し組み入れ比率の調整を行なうので、長期保有という点でもNISA向きだ。「MHAM新興成長株オープン」は、国内上場株式で高成長期待の新興企業に厳選して投資する。「アセアン成長国株ファンド」は、成長力があり、財務などが優良企業を厳選。「朝日Nvestグローバルバリュー株オープン」は、世界各国の株式が対象だ。企業価値に対し割安な銘柄を組み入れている。

東 市朗
SAマネジメントオフィス代表
不動産系ファイナンシャル・プランナー。不動産・金融資産などの運営管理業務を行なう。

その13 ついに結実するアベノミクスの果実

インフレに強い株式型の投信と物価連動国債に投資
2014年は日本経済の成長に期待し、日本国内の株式、債券、不動産に投資するファンドを幅広く組み合わせたい。
国内株式は、高配当で安定成長が期待できるタイプと厳選された新興株で高めのリターンを狙うタイプに分散。
国債は、明確な物価上昇率目標を掲げる日銀の量的金融緩和政策を考慮し、あえて物価連動国債に投資するタイプを選択した。
また、東京オリンピック開催に向けて地価と家賃相場双方の上昇が大いに期待されることから、J-REITに分散投資するタイプも取り入れたい。

古沢真紀
経済キャスター
長年、日経CNBCなどで経済番組を担当。企業トップへのインタビューは100人を超える。

その14 長期にわたって安定利益を確保

比較的緩やかに上昇しそうなファンドを選択
NISAは一定の元本に対する譲渡益および配当にかかる税金が一定期間非課税になる制度なので、ある程度長期間保有し、その中で比較的安定的に利益が発生する可能性が高い商品を選ぶほうが有利となる。
損失が発生する可能性のある商品はのちのち税務上不利になる場合もある。そこで、選択する投信は純資産残高が多く、歴史のあるバランス型の投信が確実でしょう。ハイリスクタイプの投信は向かないと考えたほうがいいかもしれない。また毎月分配型の場合、通常は分配時に税金がかかりますが、NISA口座であれば非課税のため選択肢に加えたい商品だ。

浅野昌宏
浅野昌宏税理士事務所
税理士・第1級FP技能士。企業の事業承継対策やその一助となる資産形成にも注力。

その15 ノーロードで中長期の分散投資を

「eMAXISバランス」は投信積立での購入もアリ
運用益が非課税となるNISAでは、短期売買の繰り返しは不向きなので、中長期のスタンスでバランス重視の選定をしたい。株式組み入れファンドは、ともにノーロードで、初心者にも動向が把握しやすい「ニッセイ日経225インデックスファンド」と、リスクテイクでも成長性に期待したい新興国割安株を組み入れのAvest-Eを選択。健全性では、世界の公社債に投資し通貨配分を見直すなど為替変動リスクも管理している、「ウィンドミル」を選択。世界の株式、公社債、REITにも投資しているノーロードの「eMAXISバランス」は、積立で購入も検討したい。

楠本充美
美輝代表
CFP、不動産コンサルティングマスターとして投資や住宅取得をアドバイス。

その16 短期間で売るのも有効な一手

消費増税はあっても上昇トレンドは継続する
日本の株式市場は今年、消費増税が控えており昨年ほどのパフォーマンスは期待できないかもしれない。ただ、十数年来の上値抵抗線を突破できれば上昇トレンド継続の可能性が大だ。
とはいえ、過去10年株式市場が上昇と下落を繰り返しており、長く保有すれば儲かるわけではない現実を肝に銘じてNISAを活用すべき。ブル・ベア型を除き、過去の成績がいいファンドを選択した。また、ブル・ベア型ファンドは短期売買と割り切ってしまえば、株価上昇の恩恵を存分に受けられる点が醍醐味になるだろう。

横山利香
テクニカルアナリスト
株式など投資関連の執筆のほか、初心者向け株塾を主催。

その17 やがて来るインフレ対策を

リターンの高さに注目。株式やREIT型を選択
公募株式投信の売却益と分配金が非課税になるNISAのメリットを生かすなら、期待リターンの低い債券よりも期待リターンの高い株式やREITのほうが税制の恩恵を受けやすい。また、債券より株や不動産のほうがインフレに強い傾向があります。代表的な株式指数の値動きに連動したインデックスファンドがわかりやすくてオススメ。TOPIX(東証株価指数)に連動した日本株と外国株(先進国と新興国)を半分ずつの割合で保有し、J-REITも少額組み入れてもおもしろい。2020年の東京オリンピックを見据えて中長期的な視点で運用をすることが大切。

花輪陽子
ファイナンシャル・プランナー
外資系投資銀行を経てFPに。近著『手取り10万円台の俺でも安心するマネー話を4つください。』(祥伝社)。

この記事は「WEBネットマネー2014年3月号」に掲載されたものです。