外国人投資家の買いはまだ戻ってきていない

 1月の投資部門別株式売買状況では、外国人投資家は1兆1696億円の売り越しでした。売り越しは昨年8月以来5カ月ぶりです。一方、個人投資家は1兆4270億円の買い越しに転じ、月間ベースでは1982年の統計開始以来、過去最高額を記録しました。

 なお、2月第1週(3〜7日)でも、個人は5週連続で買い越しました。しかし、買越額は前週の6198億円から大幅に減り1148億円でした。そして、信用取引では1161億円の売り越しと、7週ぶりに売り越しに転じています。足元の相場急落で、さすがに逆張り大好きな個人も、リスク許容度が低下したのでしょう。

 一方、外国人投資家は買い越しに転じたものの、買い越し額は412億円と低水準にとどまっていますので、外国人投資家が積極的な買いに転じたとはいい難いですね。

ヘッジファンドの日本株売りが1月中旬から加速

 それはそうと、足元の市場では、ヘッジファンドのジョージ・ソロス氏が日本株を売り仕掛け、米株に関しても「下」をみているとの観測や報道が相次いでいます。

 噂には、ソロス氏が現地時間1月22日にダボスで安倍首相に会って、見限ったらしいとの尾ひれも付いています。また、ソロス氏が率いるソロス・ファンド・マネジメントが、米株の下落に備え、第4・四半期にS&P500指数に連動する株式ETFのプットオプションを前期比で154%増やしていたことが分かったと報じられています。ショートポジションの全体に占める比率は11%強で、ファンドが保有する最大のポジションとなったということです。

 ちなみに、株式市場では、現地時間1月10日発表の2013年12月の米雇用統計が下振れた直後の日本時間1月14日以降、326億ドル規模の巨大ヘッジファンド会社、ブレバン・ハワード・アセット・マネジメントが積み上げていた大量の225先物の買い建て玉の急激な解消売りが観測されていました。

 このようにヘッジファンドによる日本株売りが1月中旬から加速し、現在も継続している様子が窺えます。

 さらに、外国人の日本をみる目も厳しくなってます。有力新興国を「BRICs」と最初に呼んだ英エコノミストのジム・オニール氏(前ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント会長)は、2月7日のインタビュー記事で、最近の日本株の下落について、“円安が進んだ昨年は楽だった。今年は簡単ではない。安倍晋三首相は第1の矢(の金融政策)は忘れることだ。これ以上の円の下落を他国は受け入れない。第3の矢となる女性活用、労働供給力の強化、生産性の向上に真剣に取り組まねばならない。安倍氏は強い言葉こそ発しているが実行する証拠がない”としています。

 この意見・見方が、外国人投資家の代表的なものなのでしょう。

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