南カリフォルニアの名門コース、リビエラCCで開催されたノーザントラストオープン(2月13日〜16日)に、石川遼と松山英樹が出場。石川は初日に4オーバーと出遅れたのが響いて予選落ち、松山は4日間通算5アンダーの23位タイに終わった。

 石川にとってノーザントラストは、2009年に初めて出場した米ツアーのトーナメント。6年連続6回目の出場となるが、「苦手な場所」というイメージは今年も克服することはできなかった。

「悪い内容でも、もっといい成績で回れるコースもあるので、自分にとってこのコースは、やはり難しいコースなんだと思います。(米ツアーを1年経験して)技術的にも、気持ちの面でも、引き出しを増やしてきたつもりなので、うまく対応したいと思いましたが、今年もうまくいかなかった。それが、すごく悔しいです」

 初日の12番ではOBを叩くなど、前週のAT&Tペブルビーチナショナルプロアマ(2月6日〜9日)を休んで修正してきたティーショットの不調も改善できていなかった。

「(優勝争いに加わった)ファーマーズインシュランス(7位タイ/1月23日〜26日)でも、ボールは真っ直ぐ飛んでいたけど、自分では納得いかないスイングをしていたんです。それが、翌週のウエイストマネジメント(予選落ち/1月30日〜2月2日)では結果にも出て、悪いスイングをしていたことを再確認し、1週間かけて修正してきた。スイングの切り返しの際に体が開いてしまう悪いクセなんですが、タイミングが合わないと(12番のOBのように)ああやって大きく曲がってしまう」

 それでも、2日目はショットの安定感が増してイーブンパー。グリーン上では苦戦を強いられたが、今後に向けて明るい材料は得られた。

「過去5回、この試合に出場していますが、ここのグリーンに合わせられたことがない。自分の(グリーンを)読む力が足りないのだと思います。ティーショットのドライバーに関しては、今日は、納得できる内容でした。自分はドローボールを打っていきたいタイプですが、そのイメージが出せないコースでも、ストレートの球をしっかり打つことができた。それは、すごい収穫。このまま、今自分のやるべきこと、スイング、ショットの調整をし、いい準備をして次のホンダクラシック(2月27日〜3月2日)に臨みたい」

 一方の松山は、グリーンの目がきつく、トリッキーな難コースと評判のリビエラCC初挑戦ながら、しぶといゴルフで健闘した。

 初日は、ドライバーをはじめ、アイアン(3番〜PW)を新しいモノに変えて、なかなかフェアウェーをとらえ切れずに苦戦。10番スタートで、12、13番と連続ボギーを叩いて出だしでつまずいたが、後半巻き返して1アンダーで終えた。

「ティーショットが思うように打てず、まあ、苦労しました。ドライバーを(新しいモノに)変えてみたら最初のほうでうまく打てなくて、それが自分のスイングのせいなのか、ドライバーが(自分に)合っていないのか、よくわからなかった。最後のほうでは感覚をつかんで、ドライバーもうまく打てるようになったけど、よくアンダーで回れたな、という感じです」

 逆に2日目は、前半で4つのバーディーを奪う快進撃を見せた。もともと使用していたドライバーに戻したのが功を奏した。後半にスコアをふたつ落としたものの、通算3アンダーで初日の35位タイから23位タイに浮上。難なく予選を突破した。

「前半よかっただけに、後半は少しもったいなかった。ただ今日は、一発もドライバーが(正確に)当たっていない。結果的に(ボールが)フェアウェーに行っていたので、そうは見えなかったと思うけど。あとは、パット。アイアンの調子はいいので、ドライバーを修正して、パッティングがよくなれば、(いいゴルフに)変わってくると思う」

 決勝ラウンドも、松山のアイアンショットは切れていた。しかし、相変わらずパットが決まらずに出入りの激しいラウンドが続いた。3日目には、5番パー4の第2打(残り137ヤード)を直接沈めてイーグルを奪ったかと思えば、15番パー4では3オン3パットのダブルボギーを叩くなど、1イーグル、5バーディー、3ボギー、1ダブルボギーという大味な展開を見せた。

「(出入りの激しい展開でも)楽しかったです。何にしても、スコアを伸ばせたことがうれしい。ただ、スコアを伸ばしても順位は上がっていない(23位タイから24位タイに後退)。それが、このツアーのレベルの高さだと思う」

 そして最終日、爆発が期待された松山だったが、目がきつく、クセのあるグリーンに完全に泣かされた。最終18番こそチップインバーディーを奪って大観衆を沸かせたが、14番、16番で2m前後のパーパットを外して上位進出はならなかった。

「面白くない、ストレスの溜まるラウンドでした。ドライバーに関してはよくなっているし、アイアンもいい感じで打っているのに、(ボールが)ピンに絡まなかったり、チャンスを決められなかったりした。とにかく、パッティングが入らなかったので苦労した。ラインの読みも違ったし、グリーンのスピードもつかめなかった。それでも(23位タイという成績は)悪くないんじゃないですか。予選を突破して、苦しい中でもこういう順位にいることは大事。これを続けていければ、少しでもアグレッシブにいって、爆発的なスコアが出せたときには、優勝のチャンスも出てくる」

 今季(2013−2014年シーズン)は、すでに米ツアー5戦を消化した松山。初めて回るコースが多い中でも、予選落ちは一度もなく、非常に安定したプレイを見せている。米ツアーの雰囲気にも、まったく飲まれることがない。

「(米ツアー本格参戦して)へぇ〜って思ったこと? う〜ん......、別にないけど......。みんな、(ミスしたら)ぶちキレるんだなって思った。(最終日に同組でラウンドした)フューリック、怖かったですよね(笑)。一打の重み? まあ、予選落ちか、通過するかという問題がありますからね。予選を通過してからの一打というのも、賞金が変わってくるから大事だと思う。その一打を無駄にすると優勝もないと思うので、(一打を)無駄にしないでやっていきたい」

 次戦、松山が挑むのはアクセンチュアマッチプレイ選手権(2月19日〜23日/アリゾナ州)。「みんなから(マッチプレイは)得意でしょ? と聞かれるけど、いまだ勝った試しがない」と言うが、どんな舞台でもすぐ対応し、ポーカーフェイスで戦える松山なら、奇跡を起こしても不思議ではない。

武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko
text by Sportiva