寒い冬…ラウンドにはなかなか足が向きませんよね(撮影:ALBA)

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 厳しい寒さゆえにラウンド数が減り、練習に当てる時間が増える冬場。しかしこの時期にむやみに打球練習を重ねることはおススメできない。

 昔は「トラック1杯のボールを打てばシングルになれる」と言われたものだ。しかしゴルフ上達の為には、ただ多くのボールを打てば良いというわけではない。むしろボールを打つ事によって、スイングに悪い癖が身についてしまう事すらある。
 ゴルファーの目的はボールを思った場所に打つ事。しかし、むやみに練習を行っても、ひどいスイングの動きを習得してしまう可能性があり、その傾向は寒い冬こそ顕著になる。そして悪い動きが一度身に付いてしまうとそれを修正するのは容易ではない。なぜならどんな悪い癖であっても、そのゴルファーにとって自分なりにボールを目標の近くに打つ方法論になっているためだ。
 そこで、この癖を修正し、より良い動きを身に付けるためにも、ボールを打たない動きだけの練習をする事が重要になる。つまり正しい動きを意識した素振りである。
 寒い冬であっても素振りであれば、室内で行う事が可能である。またクラブをスイングする場所が無くても動きを鏡の前でチェックするだけでも効果がある。寒い冬に無理にボールを打つよりも、それを好機と捉え正しい動きを意識した素振りを取り入れる事でスイングを正しい方向にリセットする事ができるのだ。
 素振りの方法だが、ただクラブを振るだけでは修正にならない。自分のやりたい動きを意識し鏡やビデオを使って動きの確認を行う事が重要である。
 初心者であれば、アドレス、トップ、フィニッシュの3つの型を意識し、中上級者であればさらにハーフウェイバック、ハーフウェイダウン、インパクト、フォロースルーの7つの型全てを意識する必要がある。
 このように、7つの型が正しい事が前提となるため、ただクラブを振るという事は意味を持たない。正確な型の習得が正確な素振りの習得に繋がり、結果的に効率的で美しいスイングに習得に役立つのである。
 実例として私の指導している成田美寿々プロの今年のオフの過ごし方を紹介したいと思う。
 1月に入ってから1ヶ月は1年間戦える身体作りを目的としたトレーニングを行った。その間、技術的な練習はトレーニングの合間に若干の素振りを行っただけで、ボールを打たずにスイングの動きの確認だけを行ってきた。
 しかし2月に入り実際にボールを打ち始めると直ぐにその成果が現れた。スイングの悪い癖は修正され、素晴らしいショットを打っていた。この事からも寒い冬には、正しい素振りを行い、自分の悪い癖をリセットする事は非常に有効であると考えられる。
井上 透(いのうえ・とおる)ツアープロコーチ
1973年生まれ。神奈川県出身。これまでツアープロコーチとして多くのプロを指導。現在はジュニア育成に尽力し、国際ジュニア育成協会の理事長を務める。また早稲田大学大学院スポーツ科学研究科で学ぶなどデータ分析の第一人者でもある。
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