開幕から7日を迎え、ソチオリンピックでの日本代表によるメダル獲得が連日大きく報じられている。これまで、テレビや新聞などのメディアは、こういった活躍を選手が「メダルをかじる」映像・写真で伝えることが多かったが、今回のソチ五輪ではこの行為について異例とも言える禁止通達がされている。

12日のノルディックスキー・複合ノーマルヒルで2位となり、銀メダルを手にした渡部暁斗は、13日に五輪パーク内でメダルセレモニーに出席。ここで渡部は、取材陣に対し「メダルかじり」を日本オリンピック委員会(JOC)から禁止されていることを明かしていた。

この「メダルかじり」禁止について、異論を唱えたのが、スポーツコメンテーター・為末大氏だ。為末氏は16日にTwitterでこのニュースを引用し、「噛むふりをするのはメダルを顔に近づけてメダリストとメダルを同時に撮れる効率がいい方法として国際的に行われています」と投稿。その後「昔『たかが選手が』という言葉があったけれど、似たようなものを感じるな」「頑張ったのは選手じゃないか」と続けてツイートし、JOCの「禁止措置」を選手の立場を軽んじるものとして批判している。

さらに、為末氏は別のTwitterユーザーの「オリンピックのメダルの所有権は誰にあるのでしょうか?」との問いかけに答える形で、「オリンピズムってなんだろう」と題したJOCの公式サイトを掲載。このサイトでは「オリンピック競技大会は、個人種目または団体種目での選手間の競争であり、国家間の競争ではない。」というオリンピック憲章の一文が紹介されていることから、為末氏はあくまで「メダルの所有権は選手にある」と主張しているようだ。

その後、他のユーザーから「メダルかじり」を「下品」と指摘するツイートが複数寄せられたが、為末氏は「気にならない人もいて、選手のメダルですし選手の思う通りにすればいいだけで、外から強制する事ではないと僕は思います」「ご自身が取られた時は、そうなさればいいと思いますよ」などと返信しており、JOCの「禁止通達」に批判的な姿勢を崩していない。

8日にはJOC・竹田恒和会長の長男で、慶大講師の竹田恒泰氏が、自身のTwitterで日本代表選手に対して「メダルをかむな。品がない上にメダルを屈辱することになる」などとつぶやき、「メダルかじり」行為に苦言を呈していた。真っ向から対立することになった、竹田氏と為末氏の発言。今後も「オリンピックの栄誉」に関する議論は続きそうだ。




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