[其ノ一 株ランキング編]最新! カラ売りの攻略法&禁止事項
株価が下がれば儲かる「カラ売り」は規制緩和もあり、個人投資家の間でも取引拡大中。狷Г濔紊加蝋〞を回避する鉄則&必勝術とは?

カラ売り人気トップは「日経レバレッジ指数ETF」。踏み上げ&逆日歩に注意

昨年11月以降、規制が緩和された「信用取引のカラ売り」。現在値よりも安い値段(ダウンティック)に対しても売り注文を出せるようになり、株価を売り崩すような手法も復活しました。

そこでデイトレーダーのカラ売り上位銘柄をランキングしたのが下の一覧です。

圧倒的な1位に輝いたのは「日経レバレッジ指数ETF」。日経平均株価の約2倍の変動率で値動きすることもあり、最近、大人気のETF(上場投資信託)です。

そのほか、福島原発事故で経営不振が続く東京電力や、株価が上昇し続けているソフトバンクなどがカラ売り上位銘柄の定番です。ランキング2位の宮地エンジニアリンググループや7位の淺沼組は、今回調査した期間中に急上昇した銘柄。こうした急騰株には「上がりすぎだから、いずれ下がるはず」というカラ売りが入りやすいもの。

ただし、急騰が続くと、カラ売り玉ぎょくの買い戻しで株価上昇にさらに拍車がかかる「踏み上げ」リスクがあります。

毎日午後8時ごろに日本証券金融が融資・貸株の残高速報を発表しますが、カラ売り残高が急増した銘柄には踏み上げ狙いの新規買いが入りやすいので要注意。特に流動性が薄い銘柄は超危険です。

株価が低迷中の銘柄に対しては長期的にカラ売りしてみたい欲求も出ますが、怖いのは「逆日歩」。株価下落で利益が出ても、高額の逆日歩が発生するとその支払いで利益が相殺され損益トントンの結果に陥りかねません。

とはいえ、多くの個人投資家はすでにカラ売りの怖さを重々承知しています。弊社のカラ売り取引もデイトレが5割、3日以内の取引が8割。ベテラン投資家は株価がちょっと吹いた後の急落を短期で狙うだけで、間違っても深追いはしません。

カラ売りのタイミングを計る指標としては「移動平均線カイ離率」が定番です。カイ離率の高い株が狙い目ですが、移動平均線から10%カイ離すると反転下落しやすい大型株もあれば、100%カイ離してもまだ上昇が続く新興市場の人気株もあります。

銘柄ごとの過去のカイ離率グセを見ながら、機敏な短期売買で勝負しましょう。

■信用取引の「カラ売り×デイトレ」人気銘柄15

1位 日経レバレッジ指数ETF(1570)
業種:ETF
信用倍率:3.45倍
信用回転倍率:6.3日

2位 宮地エンジニアリンググループ(3431)
業種:金属製品
信用倍率:15.71倍
信用回転倍率:16.0日

3位 東京電力(9501)
業種:電気・ガス
信用倍率:5.98倍
信用回転倍率:23.2日

4位 ソフトバンク(9984)
業種:情報・通信
信用倍率:6.05倍
信用回転倍率:8.4日

5位 みずほFG(8411)
業種:銀行
信用倍率:19.30倍
信用回転倍率:6.0日

6位 ソニー(6758)
業種:電気機器
信用倍率:15.35倍
信用回転倍率:15.0日

7位 淺沼組(1852)
業種:建設業
信用倍率:11.7倍
信用回転倍率:4.47日

8位 三井住友FG(8316)
業種:銀行
信用倍率:5.04倍
信用回転倍率:7.2日

9位 ファーストリテイリング(9983)
業種:小売業
信用倍率:0.23倍
信用回転倍率:7.2日

10位 ケネディクス(4321)
業種:サービス
信用倍率:18.42倍
信用回転倍率:28.6日

11位 大豊建設(1822)
業種:建設業
信用倍率:1.23倍
信用回転倍率:3.3日

12位 TOPIXブル2倍上場投信(1568)
業種:ETF
信用倍率:3.75倍
信用回転倍率:7.3日

13位 日本冶金工業(5480)
業種:鉄鋼
信用倍率:2.46倍
信用回転倍率:38.7日

14位 日産東京販売HD(8291)
業種:小売業
信用倍率:1.29倍
信用回転倍率:25.3日

15位 オリックス(8591)
業種:その他金融
信用倍率:12.45倍
信用回転倍率:8.8日

「カラ売り×デイトレ」の最近の傾向と注意点

規制緩和で日経平均レバレッジ指数ETFのカラ売りが人気に。
◆崙Г濔紊押廚肪躇奸N動性の高い銘柄の急騰失速を短期で狙う。
銘柄ごとに過去の「移動平均カイ離率」をチェックして取引。

※データ提供:松井証券。ランキングは、松井証券における2013年11月5日〜14日のカラ売り日計り約定代金の上位15銘柄。約定代金は同期間中の新規建て当日に返済約定した取引における合算値(信用新規のみ)。信用倍率と信用回転日数は2014年1月8日現在。

【人気急上昇中!】
窪田朋一郎(TOMOICHIRO KUBOTA)
松井証券 シニアマーケットアナリスト

2001年、松井証券に入社。マーケティング部を経て現職。ネット証券草創期から株式を中心に相場をウオッチし続け、投資家の動向にも詳しい。



この記事は「WEBネットマネー2014年3月号」に掲載されたものです。