上昇気流にある銘柄を見つけ、買った価格より高値で売却。なのに、手元にお金は貯まらない……。あなたは、そんな「投資ビンボー」に陥ってはいないだろうか。その主な要因は、手数料や口座管理料に加えて、税金がある。売却益や配当金には税金がかかる。昨年末に証券優遇税制が終了し、それまで10%だった税率は今年1月から20%に戻った。トレーダーには痛い負担増だ。

 そんな中、新たに注目が集まるのが、今年1月にスタートした「NISA」だ。NISAとは小額投資非課税制度のことで、株や投資信託などの運用益や配当金を一定額非課税にする制度。2023年までの10年間は最長5年、100万円までの株式や投資信託にかかる値上がり益や配当金が非課税になる。認知度や利用意向も高まっており、野村総合研究所によると、投資総額は政府目標の25兆円を5年以内に上回るとしている。

 なかでも初心者が活況を後押ししている。楽天証券によると、毎月の新規口座数はこれまで8千口座だったのが、1月は2万口座に迫る勢い。同研究所によると若年層の感心も高く、全国民の4人に1人にあたる3100万人が利用する可能性があるという。1月の地域経済報告には全9地域の景気判断に「回復」の表現が盛り込まれており、景気回復の波も初心者の利用を後押ししそうだ。

 非課税というNISAのメリットは、100万円の非課税投資枠を最大限に活かすことで享受できる。単位株ごとに取引をする株式よりも、金額単位で取引する投資信託の方が上限をうまく使うことができる。

「なかでも初心者の方には、積立型がオススメ。手数料がかからないノーロードタイプ、日経225のような分散投資タイプに人気が集まっています」(楽天証券 楠雄治社長)

 日本の家計の金融資産は5割超が現預金で、株式や投資信託の割合は少ない。一方、米国の家計では現預金比率が13%にとどまり、「株式・出資金」「債権」「投資信託」で5割を占める。NISAの開始は、860兆円にも及ぶ家庭の現預金を動かす潮目になるのか、注目されている。

【関連リンク】
楽天証券発表「NISA口座での投資信託 積立設定件数ランキング」
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/special/nisa_ranking/?l-id=vtop-full-banner_m_night_sp_nisa_ranking